内容説明
宝塚の地に咲き誇る一輪の白いバラよ、いつまでも――。凛とした美とたたずまいで多くのファンを魅了し、生涯現役を貫いた永遠の男役・春日野八千代。歌劇団に身を尽くした生涯を数々のエピソードとともに振り返り、心からの感謝と哀悼の意を捧げる。
目次
まえがき 青弓社編集部
白バラよ、永遠に 浜村 淳
ジェンダーを越境する「究極の男役」 大越アイコ
１ ジェンダー論的に語る
２ 最後のステージ・トーク
３ 戦争とタカラヅカ
４ 名作の主演と演出
５ 「男役」のエロティシズム
６ ジェンダーを越境する
宝塚少女歌劇と宝塚歌劇をつないだ人 貫田優子
１ 十七歳のトップスター
２ 季節はずれの武者人形――三十代での躍進
３ 「少女歌劇」超克の立役者
春日野八千代の歩み――点景としての記憶を交えて 柿田 肇
１ 「星よすみれよ」の感性世界
２ 戦前の活躍
３ 戦争、動員、終戦
４ 人間・春日野八千代
春日野八千代と宝塚歌劇――戦時期から戦後にかけて 戸ノ下達也
１ 戦争の時代に至るまでの春日野八千代の足跡
２ 戦争の時代の春日野八千代
３ 戦後の足跡
春日野八千代、悠久の大河 田中マリコ
１ 宿縁の少女歌劇スター、春日野八千代と水の江瀧子
２ 月と太陽のように――対極の生き方
春日野八千代と私――春日野八千代写真展をめぐって 田畑きよ子
１ 春日野八千代写真展について
２ 春日野八千代に想いを馳せて
新しく星組が生まれて
シューベルト役がいちばんのお気に入り
『カチューシャ物語』について
３ 春日野八千代へのメッセージ
白きバラよいつまでも 初風 諄（一九六一年入団）
春日野八千代様 大原ますみ（一九六四年入団）
春日野八千代様 安奈 淳（一九六五年入団）
永遠のプリンス・春日野八千代様へ 明日香 都（一九六七年入団）
春日野八千代さんにメイクをしてもらって 竹生沙由里（一九六四年入団）
不変なるものの魂――宝塚の象徴・春日野八千代が遺したもの 鶴岡英理子
１ 春日野八千代という永遠
２ 魂のリレー
