内容説明
大河ドラマのヒロイン新島八重をはじめ、10人の明治女のしなやかでプライドをもった生き方。「鹿鳴館の花」といわれた初代帰国子女の大山捨松、現パナソニックグループ創業者松下幸之助の妻むめの、浅草生まれの明治女で名脇役女優沢村貞子ほか。逆境のなかでの振る舞いや聡明な選択、桜梅桃李に自分のよさを発揮できるしなやかさ……、私たちはここから、どんなときでも、凛として美しく生きるヒントを得られるはずです。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kaoriction@本読み&感想 復活の途上
20
「明治女には、不思議な魅力とカッコよさがある」。まさに、私が明治女に興味を持ち、明治という時代にのめり込むようになった時の心情そのもの。明治女の不屈の精神、自由な発想、ひたむきさに芯の強さ。女として憧れる姿が明治女にはあるからか。新島八重を始め10名の明治女たちから「生き方」を学ぶ書。武士寄りで八重寄りの著者の考え方に少し辟易する面もあったが(青鞜に対しても否定的だし)、明治女への熱意が感じられた。やっぱり大山捨松が魅力的。加藤マツの「こんにちさま」という言葉に魅せられた。そして、沢村貞子に興味が湧いた。2013/09/02
ともこ
9
家老の娘・藩士の娘・文士の娘・・・幕末や明治時代を生きた女性たちの様々な人生を描いた本。著者の想像による部分も多く見られたのは残念だが、それだけに物語としてもおもしろく読み進めることができた。たおやかに見える外見に反し、幼い頃からの躾による強い意志を持ち続け、家庭内や夫の仕事、ひいては社会に大きな影響を与えてきた先人たち。状況が変わろうとも顔を挙げてとにかく働く。その姿勢が共通している。本書をとっかかりに、新島八重・大山捨松の伝記、幸田文・沢村貞子の著書にも触れたいと思った。2021/04/07
mmaki
4
おもしろくて一気に読んでしまった。なかでも加藤マツの話はいい。幸田文と沢村貞子の話は本人の書いたものは読んだことがあるけど、その母の話は詳しく知らなかったので興味深かった。どの人もお手本にしたい。真っ正面から歯向かうのではなく柔らかく受けて流す、というところに賢さと上手さがある。現代の女性も見習うべきです。2016/02/12
ten ten
3
明治に生きた10名の女性の生き様を描いたエピソード。武家のしつけを受けた女性は何時も強くあらねばならぬ。背筋が伸びる思いで読み切りました。先代の誇らしい女性像が浮かぶと同時に憧れの気持ちを強く抱きました。才覚に優れた妻の陰の存在があったからこそ世に出た多くの男性がいたのですね。巻末に記載の参考資料も是非読んでみたくなった。2021/10/11
phmchb
3
( ..)φメモメモ『英国人写真家の見た明治日本』(講談社学術文庫)ポンティング/『明治日本体験記』(平凡社東洋文庫)グルフィス(p16)//『オイレンブルク日本遠征記』ベルク、雄松堂出版/『大君の都』(岩波文庫)オールコック(p17)//『「奇跡」の日本史』歴史の謎研究会(編)、青春出版社/『シュリーマン旅行記 清国・日本』(講談社学術文庫)(p27)//『女大学』『女今川』『女礼』(p31)/『スイス領事の見た幕末日本』新人物往来社(p49)・・・2020/10/26
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