内容説明
原子力発電所の事故で恐ろしいのは、初期の放射能の大量放出だけではありません。後年になって現れる晩発性障害、生活基盤の崩壊、地域社会の消失……金勘定ではけっして埋めることができない問題がそこにはあります。原子力工学の専門家、チェルノブイリの研究者として、原発をやめるための研究を続けてきた著者が、原子力事故を巡る「本当のこと」と「これから起こること」をわかりやすく語ります。一家に一冊、必携の福音書です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Humbaba
5
現在の日本に生きる以上,ある程度の放射能は受け入れざるをえない.大切なことは,普通に生活をしていればどれくらい浴びるものなのかを知り,そしてその上でどこまで許容出来るかを判断することである.そのためにも,正確な智識と情報は必要不可欠のものである.2013/01/29
odorusyounikai
0
LNTが批判に耐えられるタフな考え方。どんなにわずかでも“安全な被曝”などない。年間1mSvがガマン量の目安。最もしっかりした評価は米国科学アカデミーのベアー報告。1mSv被曝でがん発症は1万分の1。子どもは千人に1人。孫が福島市にいたら?「しゃあないなぁ」と言えるのは自然放射線+1mSvまで。食品は自分の子が小学生なら10Bq/kg、妊婦や乳幼児はゼロベクレルを目標に。2013/05/16
きくちたかし
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否応なく死の灰と向き合う暮らしがあるってことではないでしょうか。2018/02/11