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内容説明
安全に飲用水を利用できない人が、世界には9億人存在する。まして世界人口が100億人に達する未来、洗濯や庭の水やりにまで飲用可能水を使うことは難しくなる。実は日本でも、関東地方の一人当たり水資源量はアラビア半島と同じようなレベルで、一年間で1000立方メートルしかない。一方、自立するのに望ましい水供給量は一年1人当たり2000立方メートルである。ではなぜ水が足りているのか? その答えは本書をお読みいただきたい。本書では環境工学の碩学が、ローマやロンドン、さらに江戸・東京の水道開発の苦闘の歴史をひもときながら、「環境湖」を設け膜技術で水を再生する「水環境区」のシステムを提唱。そのモデルとなる、水資源に乏しいシンガポールや西安(中国)での実践例も紹介する。(目次より)◎膜分離技術の基本 ◎日本人の水需要 ◎雨水と汚水を分けることの必要性 ◎環境の時代から近代の次の共生文明へ ◎農業用水と田園地帯水環境区
目次
第1章 人口100億人超の世界と日本(今われわれ日本人がいる位置 世界は今どこヘ向かって歩いているのか―環境の時代)
第2章 人はどのように水を使ってきたか(水代謝システムの歴史的展開 近代以前の都市の水代謝システム 近代上下水道の成立 近代水処理技術の展開)
第3章 量から質の世界へ(人口100億人超の時代の水扱い 水使いの本質は質の利用)
第4章 分散型の技術へ(新しい都市地域水代謝システム構成の基本 都市/地域水システムの構造選択 水環境区を構築する 流域のフラクタル構造と水環境区 農業用水と田園地帯水環境区)
感想・レビュー
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関東のカササギ
Akio Kudo
ま~やん