内容説明
「しばらく様子を見ましょう」「現状を受け入れてください」。「発達障害」と診断された子の親は、専門家からそんな言葉をかけられる。しかし、これは大いに問題がある。適切な「教育・学習」を通して「教わる力」を身につけさせれば、発達の遅れは大きく改善するのだから。カギは、「教える難しさ」というハンディを乗り越える意志を持つこと。約700人の子どもを教えてきた実績を基に語る、本当に子どものためになる教育論。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
コウメ
48
多くの人は、発達の遅れをもっている子どもにたいして、彼らは「特別な子どもである」として、特別な接し方・教え方を行うことが一般的になっているしかし、なかなか期待通りにならない。「新しい視点」が必要!!教育・学習の意義を1度も見直し、姿勢づくりから始める学習を早くから積み重ねていけば、周りの教えや援助を素直に受け入れられるようになり、自分の気持ちや行動をコントールする力に繋がっていく/親は我が子のために、期待し、あらゆる手段を尽くしてその力を伸ばそうと努力するが、専門家からかえってくる言葉は、2019/05/15
とまと
11
友人が貸してくれたので義務感に駆られて読んだが、教育の仕事に就いているわけでも自分に子どもがいるわけでもないので、いまいち自分の問題として考えられずに、最後の方は飛ばし読みした。ただ、行動心理学を専門にしている方が不登校は子どもが学校に行きたくなるのを待ってたら絶対に治らない、無理矢理にでも連れていくことが大事と言っていた話を思い出して、それとこの本の主旨は繋がるところがあると思った。そして、障害があるか否かで態度を変えるのではなく、あくまでも人として接すること、というのが大前提としてあるのが気に入った。2014/08/28
綾(りょう)
10
埼玉県川口市と東京都渋谷区にある、発達障害者を積極的に受け入れる学習塾の方が書いた本。世間一般には、発達障害には個性があり、独自の教育方法が必要だと言われている。だが、著者は障害のあるなしに関わらず、同じように教えるべきであると主張している。「これをやったら怒られる」「これは悪いことだ」というようなルールを辛抱強く教え込んでいくことが大切である。「見守る」のではなく「教え込む」ことが必要だ。2023/07/13
姫
10
子を持つ親なら誰もが考えることがあると思います。うちの子は大丈夫か、みんなと違わないか、幼稚園や小学校でいじめられやしないか。どうしても同じ月齢の子と自分の子を比べてしまう。うちの妻もよく心配しています。私にできることは「大丈夫やって」と安易に言うことではなく、親として色んな不測の事態の準備をすること。子供の発達に関する知識は世間ではまだまだ理解されていないように感じます。子供を守れるのは親だけ。発達に関する本、もっと世間に広がってほしいです。2012/12/29
jima
9
「子どもの可能性ははかりしれない。教え方によって大きく違ってくる。子どもを信じて努力していくことが大事なのだ。」発達障害のある子へどう接していけばよいのか、その教育はどのようにすれば効果的なのか参考になった。2012/11/25