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内容説明
電力会社が述べ立てる数字を鵜呑みにしてはならない。原発などなくても電気は足りる。なぜなら、原発分を補って余りある新エネルギー技術が、すでに開発されているからだ。工場エンジニア出身で、かねてからエネルギー問題の研究に注力してきた著者が、最新のデータと知見を動員して「原発がもはや無用の長物である理由」を具体的・徹底的に解説。また、自然エネルギーに過度に期待する風潮にも厳しい批判を加える。これが「脱原発のリアリズム」だ!【目次】序章 関電の電力不足騒動/第一章 発電の方法はいくらでもある(民間の発電能力)/第二章 熱エネルギーの有効利用が日本の活路を拓く(コジェネ)/第三章 化石燃料の枯渇説は崩壊した(ガスの未来)/第四章 自然エネルギーを普及する真の目的/第五章 地球の気温と電力コストの予測/あとがき
目次
序章 関電の電力不足騒動
第一章 発電の方法はいくらでもある(民間の発電能力)
第二章 熱エネルギーの有効利用が日本の活路を拓く(コジェネ)
第三章 化石燃料の枯渇説は崩壊した(ガスの未来)
第四章 自然エネルギーを普及する真の目的
第五章 地球の気温と電力コストの予測
あとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
perLod(ピリオド)🇷🇺🇨🇳🇮🇷🇿🇦🇵🇸🇾🇪🇸🇾🇱🇧🇨🇺
6
2012年著。原発ゼロを目指すには、正確な知識が必要で、世に出回っている間違いだらけの俗説を否定していく。「原発無しでもピーク時の電力を賄えている」「原発は最もコストが高い」「ドイツの電力は46%を石炭火力に依存している」「石炭・石油の埋蔵量は各500年分ある」「二酸化炭素地球温暖化説は科学的裏づけが無く、むしろ地球は寒冷化している」等々。気づいたこととして「脱原発活動への楔としての二酸化炭素地球温暖化説」という視点。これを否定しなければ脱原発は不可能だ。しかし2021年現在、全く省みられていない。2013/02/02
てふてふ
3
原発なくても天然ガスでいけるぜ!という目から鱗の本。天然ガスを使ったエネファーム、ガスヒーポン、原発が30%の熱効率しかないのに対して80%の熱効率のコジェネなどを優秀な機器で十分工業界が求める安定電源はまかなえる。『二酸化炭素温温暖化説の崩壊』の後編とも言うべき書。ぜひセットで読むべき。2013/05/30
ユーリ
2
ガスタービンとコジェネを組み合わせた発電。電力を大量に消費する企業の自己発電により原発はすでに不要な現状がある。私もそう思う。 再生可能エネルギーは、太陽光発電は都市部の屋根に、小水力は積極的にというスタンスで。風力はバードストライキと建設地の森林破壊になるし、地熱発電の国立公園の開発と温泉街との対立は歓迎できない。 まぁ、そんな内容よりも広瀬さんの怒りながら原稿書いてる感じが面白かった。熱い人だなーと。政府、東電、経団連、マスコミに対する怒り。国民に対する大犯罪。何が本当なのか一人ひとり考えなきゃな。2013/07/27
すぎもす
2
筆者の主張が一貫していて理解しやすい点、データが最新(2012年)である点によって非常に読みやすかった。内容の是非は人それぞれではあるが、皆に一度目を通してもらいたい本ではある。この本に何が書いてあるかではなく、読んだ人が何を思うかが大切であると思う。2013/01/04
ぽてち
2
本書の良い点は現実主義に根ざした論調で一貫していること。 その中で自然エネルギーに依存する論調への危険性や電力会社の放漫経営の杜撰さ、電力会社と原発廃絶を願う者との交渉のあり方が明快に語られている。 本書を読んでつくづく思うのだ・・・・何故、メディアは電力会社の情報を鵜呑みにしてタレ流すのか?検証しないのは何故か?既得権益への拘泥がこの世の中を覆っている現実に愕然とする。 それでも危険だと言い続けることの大切さを本書は教えてくれる。 メディアは本当に猛省してほしい。2012/12/17