内容説明
江戸時代のウナギ蒲焼は、丸のまま焼いてブツ切りにする料理だった。蕎麦のセイロは、かつて蒸していた頃の名残り。浩瀚(こうかん)な食物史は縦横無尽。しこうして母の漬けた30年物の梅干を舐め、少年時代の松茸フライの味を懐かしく想い出す。『イギリスはおいしい』で英国の驚くべき食材の素晴らしさを紹介した“リンボウ先生”こと林望先生が、日本の旬の食材をテーマに切り込んだ。やっぱり日本がおいしかった! うまし国ニッポンを再発見する、垂涎エッセイ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Emi
1
文学的に面白いというよりは、食材についての歴史なり由来なりが体系的にまとめられていて興味深いと言った方がいいかな、という感じ。 さすが研究者だけあって、調べ方が徹底している…改めて著者を尊敬できる本。2021/04/05
カワセミ440
1
林望さんの知識も引用された本の紹介も、まあ凄いとは思うけれど・・、それ以上の感想が思い浮かばない。どの話も『とっても美味しそう』って思えなかったのは読んでいる私のせいなのか???2017/03/06
神楽坂中の湯
1
本朝通鑑など引用されていた本にも手を出したくなる。図書館で東洋文庫を漁ってこよう。2014/09/22
pochi_kuma
1
とても勉強になりました。先生の物凄い読書量、情報蓄積量に恐れ入りました。ゆっくりじっくりいずれ読み返そうと思います。2012/12/28
コホン
0
食について、昔からこんなにいろいろなところで書かれていたんだ、と自分の勉強不足を思い知らされる。文学史に出てくるような本にさえろくに手を出していないから、それに載っていないものなんてその存在を知る由もなく。奥深い一冊でした。2015/06/11