- ホーム
- > 電子書籍
- > 教養文庫・新書・選書
内容説明
自らの命を犠牲に子をなすイザナミ。母を知らず乱暴狼藉の果てに一転、英雄神となるスサノヲ……。命の再生と祝祭、悲嘆と鎮魂に彩られた日本の始まりが見えてくる超『古事記』入門。いざワンダーランドへ!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
獺祭魚の食客@鯨鯢
51
古事記は日本書紀と並び称されるTHE古典です。しかし、万葉仮名で記されているために大変読み解きにくい。 一方、現代語訳や年少者向けに書かれたものは物足りないため、さまざまな作家が小説として書き起こしています。 神話での登場人物は、象徴的にではあるものの叙事詩的かつ叙情的に描かれています。そこでは人びとの喜怒哀楽が豊かに表現されており、現代に生きる私たちの心に響きます。 2021/01/09
mazda
21
やはり古事記の世界は面白い!自分が今生きていて疑問に思うことが、古事記を読むことで「なるほど」と思うことが多いのに驚く。やはり、迷ったら原点に立ち返って見直すことが大切なのかも知れない。2013/06/25
kumonosuke
2
壮大な構想に基づき記された古代史物語という感じがする。人間と同じように悩み、悲しむ神々というのも面白い。神が朱塗りの矢に変身してホトを突くという話が奇抜過ぎる。これが日本人の祖先の所業なのか? 北野たけしもびっくりだ。2014/01/25
メルセ・ひすい
2
『古事記』は歌謡劇である 「歌物語」といわれてきた。112の歌謡があるそれは神語カムガタリ 天語歌アマガタリ 宇岐歌 志都歌 寿ホギ歌(本岐歌) 夷振ヒナブリ 読歌 後挙歌シラゲ 宮人振がある。 うつせみの よこそくしびの かみむすび たまのおたけび ほしとちるらむ 神々の無垢で残酷な暴力、動物への変身の物語…。「古事記」に満ち溢れる不可思議な出来事の数々が意味するものとは。神々の物語に託された人間の根源的思考、感覚、想像力を描き出す、創造性に満ちた古事記入門。2012/11/09
Punk!Punk!Punk!
1
古事記というものに全く興味がなかったが友に触発され、初読としてワンダーランドという軽めの題名に惹かれてこの本を選んだ。そもそも歴史書に属する書物は著者、編纂者の主観に基づくと思っている。だからそこに記載ある事柄を鵜呑みにする気はないが、何かしら誘引する事実があったからこそ、主観で歪曲されたとは言え 物語として紡がれたと思う。古事記は正しく、大和の覇者への物語であり、その権力を誇示するが為の神の創造であり、そうした本物語の目的を想像しながら読むと更に一つ一つの事柄がより興味深く、引き込まれた。2013/06/27