内容説明
有名な序文「つれづれなるままに…」で始まる、誰もが一度は触れたことのある日本古典文学『徒然草』。隠遁者の説教じみた「無常観の書」と思われがちな本書であるが、その実体は、合理的な思考と鋭い洞察力に富んだ、確固たる「価値観の書」であった。名僧でも天才歌人でもない、“何者でもなかった人”の柔軟な精神が生んだ、人生を身軽に生きるヒントを探る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
tamami
55
先週は尋常ではない忙しさに、つい登録をサボっておりました。学生時代以来『徒然草』や「吉田兼好」という書名や人名は数多く目にしてきたが、本書中には知らない断章も多く、新しい読みの視点を与えられた。兼好法師を「何者でもなかった人」としながらも、ただの隣の小父さんではなく、学問や世間に対する好奇心を持ち続け、世間にありながらも世間の人が気付かない視点を示してくれる、そんな兼好法師の立ち位置がよく解る章立てになっている。最後は著者と人生の達人?嵐山光三郎の対談が収録され、不可思議な世界を生き抜く知恵を与えられる!2023/08/28
まるほ
24
子供が古文の授業で『徒然草』を扱っていたので、私も昔を思い出し、もう一度読んでみようかと思い立った。覚えているのは「仁和寺の法師」の話ぐらいなので、どうせなら全文に当たろうと思ったが、いきなり全文だと挫折する恐れが高いのも事実…。そこでまずとっかかりとして本書から始めることにした。▼著者は予備校の講師だけあって、取り上げ方がとても上手い。兼好法師が身近に感じられるようになった。著者の別の解説本にも興味が湧いたので、そちらも読んでみるかな。2019/06/24
スミノフ
14
徒然な章立ての原典を、テーマごとに整理してくれているのが、初心者としては何よりありがたいです。人間関係の心得や上達の心得など、今にも通じる普遍的な内容ばかりな点も、新鮮な驚きを感じました。2022/02/25
なにょう
11
読んだ。「未来に希望がない感じ」「これからどんどん悪くなっていきそうな感じ」「何も頼りにできない感じ」という感じは、兼好さんの時代と共通するような。鎌倉幕府が滅亡し、武士の力を借りて後醍醐天皇が建武の新政を行うころ。そんな時代の中で、兼好さんは、いたずらに悲観するでもなく、楽観するでもなく、独特のスタイルを貫いたのかなあ。★たしかに。悪口、噂話、バカ話ばっかりしてるなあ。でも、やっぱりやめられない。2026/02/06
ドリチン
7
(図書館本)本当は原典を読みたかったのだが、とても読めそうになかったので本書を読む事に。徒然草も兼好法師もほぼ名前しか知らなかったけど、とても面白く解説してあるので楽しんで読めた。現代にも通じるところ多々。ってか人間は時代が変わっても本質は変わらないんだな、と再認識。また懲りずに原典に挑戦しようか迷い中。2016/03/26




