内容説明
銀行を辞め、湖に浮かぶ島にある小さな寺の執行(管理責任者)となった「ぼく」の元を、かつての同僚が訪ねてきた。「おまえの仲介で神仏の力を借りたい」と。「ぼく」は求めに応じ、護摩を焚き、30万円を受け取る。半年後、同僚の妻が来て金を返せという。夫はめでたく昇進したが、辞令が出た翌日、息子が事故で半身不随になったのだった……。姉妹編「オオクニヌシたち」と、「海の碧さに」の2篇を併録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
安南
55
フィリピンを訪問した天皇皇后両陛下のニュース映像が流れる中、11年前(2005年)両陛下のサイパン島訪問で幕を開ける『海の碧さに』が実にタイムリーで心に沁みた。「あめつちを動かす」ことがテーマだと感じた。とてもよかったが、今はうまく感想をまとめることができない。〈以下メモ〉美しい珊瑚礁の島、サイパン。太平洋戦争末期、五万の日本人が死歿した島。長崎「沈黙の碑」の言葉「人間がこんなに哀しいのに、主よ、海があまりに碧いのです」→2016/02/12
やどかり
24
この本を読めてよかった。うまく言葉にできないけれど、何か大きな存在を感じた。天と人は見えない何かで繋がっているのだ。「オオクニヌシたち」の繰り返される歴史に読むのが止まらず、最後のページでは胸が熱くなった。「海の碧さに」では遠藤周作の「沈黙の碑」の言葉を見つけ、大戦で亡くなった人たちと共通するものがあるように感じた。『人間がこんなに哀しいのに、主よ、海があまりに碧いのです…』 1編目より2編目、2編目より3編目と、段々と作品のテーマが重く大きくなっていくように思えた。2016/03/21
ルアット
6
「大黒島」「オオクニヌシたち」「海の碧さに」の3篇からなっているが、どれも心に沁みた。でも、ひとことで感想が浮かばない。2016/02/24
ソフィ
1
大黒島という、中禅寺湖に浮かぶ架空の島を舞台にした2篇が特によかった。歴史を俯瞰する目、現実とフィクションと、断片的なスピ知識が刺激されて夢中で読んだ。宇宙の法則、のようなことが描かれている気がする。続編が出るといいな…。2022/09/29
ぴあ
1
不思議な本だった。読んでよかった。そして歴史好きだったおかげでとても楽しめた。2022/06/18
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