内容説明
ブログ『死体写真館』の管理人・弥生、運命の恋を夢見る飢餓状態の愛弓、周囲の期待にがんじがらめの水晶。自殺を決意してケータイで出会った中学生の少女たちは“この間違った世界”を変えるため爆弾テロ計画を企てた。梨屋アリエが行き場を失くした孤独な少女たちのあやうい青春を描いた衝撃作、待ちに待った文庫化!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きっしぃ
41
中学生の弥生、愛弓、水晶、ネットを通して出会った3人は、生きることに絶望し自殺を考える。そして、失敗しなぜかテロへ…。読みやすい文章ではあるけど、弥生の考えが最後まで理解できず。3人の気持ちも結局バラバラだし、ラストもしり切れとんぼ。うーん、中学生向けかな。2017/10/16
ソラ
31
C:水晶&愛弓と弥生の違いを鮮明に見せながら進むストーリー。弥生はどうなっちゃうのかなぁと思いながら読み終わった。最後の方にしか出なかったけど衣紋さんが印象的だった2013/06/06
蘇我クラフト
9
10代の難しい時期を3人の少女たちによって表現されている。 一人はお金持ちのお嬢様だけど、親には全く愛されていない弥生。真面目な優等生で、塾に習い事に忙しい水晶。両親に放置され、貧しく辛い現実を忘れるかのように男の子とつきあっては別れるや繰り返す愛弓。この三人はひょんなことから出会い、爆発テロを起こそうと動き出す。 子供がやりそうなことを子供目線で描くこの作品。488ページと多いが、すぐに読めた。結構面白いので読んでいて飽きなかった。梨屋アリエさんにしかかけない「思春期の子供目線」が面白かった2014/11/08
ソラ
8
【再読】弥生のその後が気になるところではあったけれどそれが余韻としてはいいのかな。 7年ぶりくらいに読んだらしいけれどまったく内容を覚えてなく、とても新鮮な読後感。2020/07/18
くろばーちゃん
6
なんと瑞々しく、痛々しい少女たち。かつて少女だった私は、この三人それぞれに、何度もそうだよね。と深く共感した。ネットの出現で更に少女たちの生活が危うくなった現代。私にはとても少女として生きて行けそうもない。この三人の中では私は一番水晶に近い。少女の頃に私も彼女のように壊れられたらよかった。それができなかったから中途半端な大人になってしまったんだな。それができなかったのは母が壊れてしまうのが心配だったから。だから自分を殻に閉じこめてやりすごした。そんなこと言ったら弥生や愛弓に鼻で笑われそうだが…。2017/11/28