内容説明
「私はあり、私は実在する」という認識は、「すべての認識のうちで最も確実で最も明証的」である。――近代哲学の父ともいわれるデカルトのこの哲学とは、いったい何なのか。神の存在証明とは? 書簡・小篇から主著『省察』まで、細密に読み解き、デカルトの形而上学が成立した道筋を詳細に辿り、その本質を「観念(イデア)」論としてとらえた画期的力作! (講談社学術文庫)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
瀬希瑞 世季子
2
思うことが実在の証として掴まれるのが身体で、広がりであることが実在の証として掴まれるのが心であり、それは分離しているのではなく、実在の掴まれ方が異なるだけである。精神と物体の二元論ではなく、神/(精神/物体)として捉えよということなのかな。半分も理解できてない気がするが、「誤りうる私」という所から、責任主体の生成にどれくらいデカルトが使えるのか考えてみたくなった。2023/01/21
れ
0
〈流〉◎2016/01/24
ハンギ
0
デカルト研究についての現代的な良書。序盤でアルキエ、グイエ、レヴィス、マリオンをなで切りにしており、面白かった。内容的には永遠真理創造説、世界論、方法序説と三試論、それと書簡を扱っているのが前半で、後半は「省察」の第一から第四までを範囲にしている。最後にデカルト形而上学の誕生をみている。細かいところは追いきれてないけど、「省察」の前半部分をデカルト形而上学としているのは正しいと思う。むしろどうして今までなかったんだろう。主に「観念」について書いていて、この細やかさは確かにすごいなと思いました。2012/10/15
つんどかー
0
内容が難しかったが、わからないなりに読み切った。思考についてはともかく、文章はかっこいいです。2023/12/10
-
- 電子書籍
- まよいちゃんと時空の森(2016描き下…
-
- 電子書籍
- 鼓膜が溶ける声(6) カルコミ
-
- 電子書籍
- お狐様の異類婚姻譚 連載版: 27 Z…
-
- 電子書籍
- 改訂版 ウイスキー&シングルモルト 完…
-
- 電子書籍
- 子どもの生活白書2013年版