文春文庫<br> 手のひら、ひらひら - 江戸吉原七色彩

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文春文庫
手のひら、ひらひら - 江戸吉原七色彩

  • 著者名:志川節子
  • 価格 ¥722(本体¥657)
  • 文藝春秋(2013/01発売)
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  • ISBN:9784167838188
  • NDC分類:913.6

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内容説明

江戸吉原には、娘を花魁(おいらん)へと染めかえる裏稼業があった。その名も、うぶな時分に性技を仕込む「上ゲ屋(あげや)」、年季を重ねた妓(おんな)に活を入れハリを蘇らせる「保チ屋(もちや)」、常に女心を探り間夫(まぶ)を絶つ「目付(めつけ)」。吉原の架空の設定を軸に、これら男衆と、磨きぬかれたオンナ達が織りなす色と欲、恋と情けを描いた連作7編。秘められし真心が静かに胸をうつ、期待の新人のデビュー作!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ミカママ

322
【遊廓部・課題】最初のお話がぐるっと回って最後に繋がる、わたしのいちばん好きなタイプの連作短編集。どれも遊廓周辺のお話なのに、花魁メインはラストだけ。上ゲ屋だとか保チ屋だとか、想像上の職業を遊ばせる趣向が洒落ている。事情があって手放した娘の行く末を、吉原で認めたお話『白糸の郷』が個人的ベスト。ラスト『浮寝鳥』にしても、やりきれないお話ではあるが、ある意味きちんと片がつけられ、上手いなぁと思う。2018/03/25

じいじ

92
江戸・吉原の「廓」を舞台にした哀愁漂う連作七話。つぎつぎに主人公が代わって登場するので厭きさせません。当時の風情が画像として目に浮かんできます。遊女が手練手管を尽くして、オトコたちを手玉に取るのが何とも面白い。うぶな娘に閨の秘技を教える「上ゲ屋」、年季を重ねて鈍くなってきた遊女に活を入れる「保チ屋(もちや)」…などの裏方男衆の仕事ぶりは、ここで初めて知りました。「生」に観ることのできない遊郭・遊女の物語は、切ないのに面白い。あとを引きます。2018/12/15

かのこ

58
読友さんに教えていただいた本。江戸吉原。花魁と、妓達を仕込み、手入れし、探る、種々の男衆達。めぐる連作短編集。 どうしようもない何かを、あきらめ、受容し、“許す”人達。何かを許せる人って、結局のところ一番強いと思うし、その度量につい感じ入ってしまう。 七つのお話どれもに、そんな尊い気持ちを感じ、ラストの「浮寝鳥」の因果には胸がいっぱいになった。 許すのは報われるためではないけれど、それでも、思いが一方通行じゃなかったことに救われる。表題「手のひら、ひらひら」の言葉に七つの作品すべてを包含する情緒を感じた。2018/04/08

優希

52
吉原を舞台にした短編集でした。遊女というより、裏方に焦点が当てられたような気がします。華麗な世界ではなく、重い作品だと感じました。2021/11/20

カピバラ

37
吉原の話は、切なくて綺麗で、好きなのだが、この作家さんは、初めて読むが、特にいやらしさがなく、切なさ重視で良かった。「白糸の郷」「手のひら、ひらひら」が良かった。2015/04/02

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