2050 老人大国の現実 超高齢化・人口減少社会での社会システムデザインを考える

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2050 老人大国の現実 超高齢化・人口減少社会での社会システムデザインを考える

  • ISBN:9784492395745

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内容説明

2050年には貧困高齢者が1000万人を超える。「持続的な成長」はもうありえない――。
2025年には団塊の世代が、2050年には団塊ジュニア世代が後期高齢期(75歳以上)に入り終える。このままでは、実質GDPは現在より4割落ち込み、国税収入のほとんどを貧しい高齢者の生活保護で使い切るようになる。国家の役割を限定し、国が提供するサービス、国家と個人の関係を見直さなければ、社会保障制度の破綻は避けられない。
本書では「経済成長すれば何とかなる」といった根拠のない楽観論を排するとともに、「経済成長が期待できない超高齢化・人口減少社会のもとではどのような社会保障システムが新たに構築可能であるのか」を大胆に提言する。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Kentaro

36
日本の抱える問題は、完全失業者を含む労働力率ではなく、就業率にあるのであり、より正確にいえば、就業者数になる。そして、就業者数は、高齢化と女性の社会進出が進まないと、今後も低下傾向になるといわざるをえない。貧しい移民を多く受け入れても、彼らは、貯金をして仕送りをするので、国内の有効需要の増大にはほとんど結びつかないし、雇用が増えない状況のもとで、失業者が増大し、失業手当の増大だけがもたらされる可能性が高い。2021/08/12

Miyoshi Hirotaka

21
安全保障法案で盛り上がったのは、全共闘世代と若者。一方、彼らは社会保障問題では敵対関係。今の制度が続けば、中間層の団塊ジュニアが後期高齢者となる2050年には国税収入のほとんどを高齢貧困者が使い果たす。それを回避するためには、明治維新並の大変革が必要。民主主義は多数派による専制とするなら対決する相手は投票率が高く、人数も多い団塊の世代。目先の利益が重視される場合、一票の重みは同じでいいのかという基本的人権に触れる問題も検討対象。デモに参加をする暇はないはず。よく学び、よく働き、産めよ増やせよ地に満てよ。2015/10/07

Humbaba

10
日本が今の形のまま進めば,必ず高齢者の数が増加し,割合としても大きくなっていく.そして,それは社会福祉費の増大を意味する.このままで行けば,日本の福祉制度を維持することは不可能となるだろう.団塊の世代引退前という好機は逸してしまったが,だからといって諦める訳にはいかない.2013/03/22

イチロー

6
統計データをきちんとだし、日本の将来の危機的状況を述べている。少子高齢化社会の話題を聞いていつも思うのが、社会人としてどうしたらよいのだろうと。国内市場には需要がなくなるから海外市場を狙う、また現地生産をするという事は企業としては儲かっても、日本としては儲からない。つまり、日本人としての「公」的な気持ちと、社会人としての「私」的な行動に乖離が生じる。どうすればいいのだろう。2013/07/20

壱萬弐仟縁

5
著者は元官僚だった大学教授。東大話法に騙されないように読む必要がある。重要点はゴシック太字だが、話し言葉で平易な表現を心がけてはいるようだ。官僚の楽観的見通しを自己批判されている箇所もある(36ページ)。責任のなすりつけ合いは醜い。なんとなく評論家的な書き方で、当事者ではない読者としては不愉快な思いをするかもしれない。2100年の人口ピラミッドは寸胴型(100ページ~)。データーのシミュレーションはいいとしても、どうしても格差の犠牲者への感情移入はできにくい。第3章の議論は知っていたことで、暗黒の未来か。2012/12/18

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