内容説明
日本には「医は仁術」という道徳観念があるが、医師がいくら誠実にやる気を出してみても、最新の医療設備、治験制度やITインフラで遅れをとってしまっては、国内外の富裕層は、韓国やシンガポールなどの医療先進国で治療を受けるようになるだろう。
国民皆保険制度という手厚い医療制度がある日本が、適切かつ競争力のある医療産業を実現するためには、経営力が必要となり、マネジメントの手法が確立されなければならない。
本書は、日本における医療と経済の合流点を見据え、医療は産業であり、商品であるという視点から、新たな成長戦略に道を探る。
また、そのためには、医療側だけでなく個々人に何ができるのかも考察していく。
目次
第1章 なぜ日本の医療は遅れをとったのか(日本医療の現状を見てみる 「病院」の語源としての無私の献身 皆保険制度の始まりはドイツ ほか)
第2章 混迷しながらも成長する世界の医療(皆保険導入を選ばなかった米国 米国にとっての自由という価値観 なぜ米国は医療費が高いのか? ほか)
第3章 日本の医療の進むべき道(産業としての医療という視点 医療の産業政策とは何か 医師はいかに産業政策と融合するか ほか)
第4章 医療が生活の一部になる今、我々に何ができるのか(医療のために、一個人はどうすればいいのか 健康を考えるのは健康な時 企業がなぜ福祉に関与するようになったのか ほか)
第5章 生き方・死に方を考える時(高齢者とは誰のことか 社会の担い手としての高齢者 多死時代をどう乗りきるか ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
bluepand
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面白かった‼ 各国の健康保険制度に関心があって読んだのだが非常に解りやすかった。米では映画に描かれる程荒廃した医療現場、韓国の財閥系が作るショッピングモール併設の病院、東南アジア各国の模索。TPPの与える国内医療現場への影響。どの国の制度も一長一短だが、なかでも日本の国民皆保険はかなり評価されてもいいものだと私は思う。2013/03/07
DexDax
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日本の医療の現状とグローバル特にアジアの医療の説明。日本の医療にマネジメントを取り入れ、医療産業を日本の主力産業としていく。国民皆保険制度等日本独自の医療があり、一種ほかの国とは違った医療産業を構築できる。「徳」の心を持った日本独自の医療産業を創造する必要がある。2013/02/25
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