川と国土の危機 - 水害と社会

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川と国土の危機 - 水害と社会

  • 著者名:高橋裕
  • 価格 ¥770(本体¥700)
  • 岩波書店(2012/09発売)
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  • ISBN:9784004313878

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬参仟縁

12
世界一危険な首都・東京(ⅱ頁)。招致に躍起であったが、その後の責任は大きい。災害に脆弱ゆえ。直下地震に富士山噴火のリスクは否めない。日本の主な河川の地図(20頁)。まるで列島に皹が入りかけているかのような印象をも与える。実際、干上がれば皹といえば皹に水が流れているので。アスワン・ハイダムの環境問題にも触れられている。天井川は危険だという(62頁)。河床の高さが堤内平地の地盤より高い川。天竜川河口周辺の浸食(132頁~)。暴れ天竜。確かに諏訪の人は運転は粗い印象(失礼)。災害は社会現象でもある(160頁)。2013/11/11

こばこ

3
たびたびお名前見かける高橋裕さんの著書。書かれた(2012年)当時で85歳というのだから、大権威と言ったところか。戦前も含めた、治水の歴史を体験を以って語ることができる人は少なくなっていく中で、それがあるというのは非常に貴重。だけども話としては川との「共生」を語り、コンクリートによるダム開発については功罪の『罪』を語る内容のものが多く、その点では目新しさはなかったかな、というところ。(手放しに90年代に流行ったっぽい「共生」っぽいものを褒めているのにやや辟易した。)2016/09/05

バジンガ

2
日本ではダムや砂防施設の整備により大洪水の発生頻度を減らすことに成功したが、山から海への砂の移動が阻害され果、海岸線の侵食と砂浜の消失が進行し、国土の一部を海が奪っていく現象が生じた。 水田の耕作放棄が進むことで、かつて雨水を一時的に貯留していた遊水機能が失われ、河川への雨水集中により河川流量が年々増加しているという問題もある。日本の安全で持続可能な国土管理に対する深刻な懸念を投げかけ、流域全体での長期的「河川」との共生戦略を、100年・千年のスパンで考え直す必要性を訴えかけている。2024/02/12

Akiro OUED

2
堤防を高くしすぎると、人々の水害に対する危機意識が鈍る。やがて、堤防の際まで住宅地になり、いざ水害が発生すると被害がより大きくなる。防災専門家らしからぬマトモな意見だ。南海トラフ巨大地震への備えは、インフラ強靭化だけではなく、損害にへこたれないココロの強靭化も有効なのだ。2022/11/17

かわくん

2
非常に分かりやすく災害と防災について論述している。特に河川災害、水害について詳しく、地域ではなく流域として河川を考えていくことを提唱している。それも防災工学だけではなく、森林、生活、文化といった面からの必要性を訴えている。技術者だけでなく行政担当者も広い視野に立つことが必要との意見だ。まったくその通りで、近年の局地的豪雨の凄まじさ、海岸線の変化などを知るにつけ、工学的技術だけでは解決できないことを認識した。工学部、農学部はじめ文系の学生にも読んでほしい本である。2012/10/18

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