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内容説明
安価な外国製品の流入や市場の縮小に苦悩するものづくり企業は、今後、どのように生きていけばいいのか。「中小企業こそブランディングだ!」として、創業300年の麻の老舗、中川政七商店の改革を成功させた著者が、自らの経験で培った中小企業経営の哲学をあますことなく披露する。前半は、「伝統工芸を元気にする!」を会社のビジョンに掲げて著者が関わってきた、5つの小さな会社の事例を紹介。波佐見焼の産地問屋、鍛冶の伝統を守りたい庖丁工房、受注生産を増やしたいカバンメーカー、フローリングに逆襲したいカーペットメーカー、中国産に押されるニットメーカー。それぞれが、「ものづくり」から「ブランドづくり」に至るまでの物語を追う。後半は、「中小企業の基本的な考え方44」をコンパクトにまとめ、決算書の読み方からビジョンの立て方、商品政策とは何か、までをアドバイス。小さなものづくり企業の教科書となるべき一冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nekozuki
8
コンサルティングという言葉を使う業者には、胡散臭いものも多い。本書の中川氏は、所謂大企業向けの戦略コンサルティング会社とは全く異なる。しかし、小規模の会社のことをよく理解しているようで、とても説得力があった。ブランディングという点では、大企業においても参考になることが多いのでは。2015/12/22
Yuji Hamano
6
ブランドという言葉のなんたるかを多くのケーススタディを通じて教えてくれている様な本。実際にブランドとして立ち上がった数々の企業ではおおむねどこでも抱える様な問題があるので参考になるかとおもう。 展示会とバイヤー目線というのがキーではないかと私は感じた。2015/12/21
suzume
4
ブランディングの具体的な事例と、考え方の総括がそれぞれ整理して書かれていて分かりやすかった。客観的な数字を重視しながらも、結局ぶれない考えを持ってその数字を動かしていくのは人なのだから、というところで、人を軽視しない姿勢が伝わってきた。背後に人がいない小手先やお仕着せの技術では長きに渡って経営を改善するのは難しいということなんだと思う。共感によって物を買う時代に、コピー商品ばかり出している会社に魅力を感じるほど消費者も愚かではない、とお客さんの見る目を信頼する在り方も素敵だなと思った。2017/07/24
Yuichi Tomita
3
中川政七商店の中川氏がコンサルティングを行った五社の経過とコンサルの際の考え方をまとめたもの。コンサルの経過では、失敗も含めて生々しい描かれている。 自身がものづくりの会社を経営し、成功していることもあり、説得力がある。 「当社のコンサルティングは、家庭教師のようなもの」という考え方や、ブランディングの進め方(やってはいけないことなど)は大変参考になった。2023/09/04
Hiromix
3
お客様を寝て待つだけの“奈良仕事”ではいけない。老舗だからこその取捨選択。2014/09/15