集英社文庫<br> 廃墟建築士

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集英社文庫
廃墟建築士

  • 著者名:三崎亜記【著】
  • 価格 ¥440(本体¥400)
  • 集英社(2013/03発売)
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  • ISBN:9784087468809

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内容説明

いつか崩れて自然へと回帰していく姿に魅せられ、「私」は廃墟を作り続けてきた。時の経過によって醸成される廃墟こそが、その国の文化的成熟度を表すのだ。だがある時、「偽装廃墟」が問題となり…。(「廃墟建築士」)。七階での事件が多発し、市は七階の撤去を決定した。反対する市民は決起集会を開くが…(「七階闘争」)。意識を持つかのような建物に現実と非現実が同居する、不思議な4編の物語。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

コットン

88
200件目の感想はmumiuさんからお借りしている不思議な4編の物語。その最初を飾る「七階闘争」は建築物の七階を守る人々の戦いと言うと筒井康隆風に感じるが、大真面目な所が不思議な魅力です。同じように「図書館」においても飛ぶ本を調教すると突飛な発想の割に本文は重い言葉:『我々は自然の手の上で弄ばれていることに気付かずに羽目を外しすぎ、いつか掌を返されて慌てふためくのだろう。』2013/08/15

アイゼナハ@灯れ松明の火

62
相変わらず日常の斜め横にある、寓意に満ちた三崎ワールドの短篇4作。今回は冒頭の『七階闘争』にヤラレました。七階を失くせば犯罪が減るなんて、んな馬鹿な、と思っていても周りの誰も文句を言わなきゃ、自分もそんなものかと気にしなくなるのかも…身近な人を失くさなければ大切だったことに気付けない。でも、自分が大事なものを失くしたことを世間は別に気にしない。そんな時、自分だったらどうするんだろう?大切だったものを失った後でも、果たして立ち上がる勇気はあるんだろうか?どうせ無駄だとあきらめない強さは持てるだろうか?2012/10/03

りょうこ

56
表題作の廃墟建築士を含む短編集。三崎さんの世界観が好きなので、あぁ。また不思議な話を書かれてるな..と。短編集だったのでスラスラと読めた。図書館が一番好きだったかなぁ!2016/06/17

ソラ

48
この作者の作品世界の設定が絶妙。現実的な中にちょっとの非現実をブレンドする割合が上手いというか。7階闘争と図書館の話が良かった。2013/07/28

巨峰

44
SF幻想短編小説集。ぼくはこの分野は殆ど読んだことないので三崎さんにどれだけのオリジナリティがあるのかはよくわからないんだけど、その小説は、詩情豊かで、凛とした何かを感じさせ、存在の寂しさ愛おしさ、そして、もののあわれ。ということを感じる。読みやすくて、4編とも粒ぞろい。とてもお勧めであります。「図書館」の日野原さんは再登場ですね♪2012/10/02

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