内容説明
“セルゲイ・コロドフ。コロドフ・エンタープライズCEO”ハナは渡された名刺を見て、思わず目をみはった。彼はモスクワの赤の広場で、すりに遭ったところを助けてくれた男性。でもまさか、泊まるように言ってくれたこのホテルのオーナーだなんて。ハナは案内された豪華なスイートルームを見まわした。セルゲイはさらに、今夜、ディナーをともにしたいという。ニューヨーク郊外の小さな町からやってきた旅行者に、彼のような大富豪が興味を持つはずがない……。そう思いつつも、レストランで、キャンドルの明かりを浴びた彼の美しい顔立ちを前に、ハナはそのまなざしに潜む、冷たい孤独の影が気になりはじめていた。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
糸車
21
積読解消。先に感想を書いてくださった方におおむね同意します(笑)。一度読むのを断念した理由が分かったというか。ヒーローの思考が後ろ向きなのね。それでも根気よく最後まで読み通したら、人の誠実さとか善意とかを信じられないはずのヒーローがヒロインの中に残っている人の最善を信じる強さを求めているのは伝わってきた。ヒーローの友人たちも痛々しく傷だらけ。もっと早くに一歩踏み込む勇気があればよかったのに。痛い思いをし傷ついた姿をさらしながらもぶつかってくるヒロインの無謀さがヒーローには必要だったのかも。2015/10/29
akiyuki_1717
2
読み進めるのが億劫になるような、辛気臭い、ジメジメのかび臭いストーリーでした。ヒロインは楽天的というより、行き当たりばったりの、考えなしって感じだし、ヒーローはヒロインの事を思って、辛くあたって追い返したのに、結局は謝罪する気もなく、自分から会いに行って情事を迫るという、自分勝手な行動に憤慨してしまいました。幼馴染にも助けるというより、結局一時的にお金を渡して、努力のいらない世界に送り返してるんだから、下手に手助けしないほうが、本人のためだと思うけどね。出来事のどれにも共感できませんでした。2015/06/25
MOMO
1
ド・フールネ君は、結局どんな風に最低なのか判らなかったわ・・・まぁ、それはさておき、生い立ちに問題を抱え、少しばかり考えすぎの陰気臭い兄ちゃんと、楽天主義だった過去を持つ姉ちゃんのロマンスは、明るい要素があるわけもなく、曇り空のようなかすかな陰鬱さをまとったものでした。それでも、二人ともあがくように前に進んでいくせいか、最後はいい話だったのかも??と思えるものとなっていました。でもまぁ、好みは分かれるだろうねぇ・・・ 2012/11/25
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