文春文庫<br> 伏 - 贋作・里見八犬伝

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文春文庫
伏 - 贋作・里見八犬伝

  • 著者名:桜庭一樹
  • 価格 ¥733(本体¥667)
  • 文藝春秋(2012/09発売)
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  • ISBN:9784167784065
  • NDC分類:913.6

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内容説明

伏──人であって人でなく犬の血が流れる異形の者──による凶悪事件が頻発し、幕府はその首に懸賞金をかけた。ちっちゃな女の子だが腕利きの猟師・浜路は浪人の兄に誘われ、江戸へ伏狩りにやってきた。瓦版の読売・冥土から、浜路は里見の家に端を発した伏をめぐる世にも不思議な物語を聞く。光と影、狩るものと狩られるものの長きに亘る因果の輪がいま開く! ゴシック的な江戸を舞台に疾走する傑作エンターテインメント。2012年秋アニメ映画公開。解説・大河内一楼。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

とら

210
里見八犬伝―受験で文学史にて有名な作品として名前だけは勉強した記憶があるな~くらいの知識しか持ち合わせていなかった。贋作ということで原作の内容は一応掴めたけど、知らなくても楽しめたし、贋作の方がより真実を語っているとか作中で言っていた…あれ、これは何を信じれば良いのだろう?笑 これを読んだことによりもちろんのこと原作に興味を持つことが出来たので読んでみたいが、原作は全98巻、106冊の大作らしく…笑 それならグイン・サーガ読みたいなあと思うのです笑 ダイジェスト版とかあったら嬉しいなあとか思う今日この頃。2013/10/16

らる

185
映画公開日に間に合わなかった!インフルのおかげ読む暇ができました。桜庭さんの本は登場人物がみな素敵です。個性的で当たり前かもしれませんが、南総里見八犬伝を知らなくても読みやすいですね。もしかしたら本当に伏はいるかも…なんて思っちゃいます。笑自分を信じてまっすぐ狩る浜路。伏姫と八房に生き方を問い、悩み、それでも本能のおもむくままに自由に生きる伏。彼らは命をかけて闘うライバルか。他の方々はイマイチという意見が多いようですが、私は好きです。「生きるってこういうことか!」という新しい見方もできました。2012/10/21

katsubek

120
いやぁ、重い重い。重いのに面白い。いろんなところに二重構造が張りめぐらされていて、二項対立・シンメトリーの嵐! どこまでが夢でどこからが現実(うつつ)であるのかが不分明であることが、腹立つほどに心地よい。「贋作」とは、よくぞ言ったものだ。確かに映像化したくなる小説だよ、これは。というか、小説の段階で十分ビジュアルで、さて、これをどう料理するのか。映画を見てみたい気はする。でも、この本、本当はこの十倍ぐらいの長さがあってもいいくらいの内容だよなぁ。2012/10/14

ゴンゾウ@新潮部

111
子供の頃にとても流行った八犬伝。本作では伏姫ゆかりの八犬士とはいかなかった。 原作と全く異なる作品。これはこれで面白いんだが、小説と言うよりは劇画を読んでる読後感でした。浜路と信乃は確か許婚じゃなかったかんと思いながら読んでました。2016/01/09

雨川 海

102
伏と言う字を分解すると、人と犬。江戸に出没する犬人間と、賞金稼ぎの追いかけっこが描かれます。鍵になるのは、里見八犬伝。江戸で評判のこの物語は、実話を元にしてあり、その実話が、贋作 里見八犬伝と言う設定です。伏は、贋作から生まれた忌み児として登場します。里見八犬伝では、伏姫の体から、八つの珠が飛び出します。それは、物語としては良いですが、現実味が薄いかも? 贋作は、もう少しドロドロした展開。桜庭作品は初めてですが、軽妙な文章と物語の展開には好感が持てます。物語も続きそう。2012/10/06

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