内容説明
イタリア人のファブリは、大阪生まれの和泉と出会い、恋に落ち結婚する。せっかちでドライな和泉と、どことなく要領が悪く、ロマンチストなファブリ。「大阪人vsイタリア人」とも言える二人は、惹かれ合ったり反発し合ったりしながら、日々を送り、やがて子供も生れる。爆笑の中で、夫婦、家族、日本を問う、新鮮な、書き下ろし長編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Porco
13
いい話。2019/04/24
れお
10
イタリア人の旦那さんと大阪人の奥さんの話。実生活だと思ったら小説でした。ビザの期限が切れた旦那さんに入国管理官である奥さんが質問する場面は好き。大阪とイタリアでは何もかも違い過ぎるけど、幸せになって欲しいと思った。2013/12/25
kurumi
2
情感豊かで人間味あふれるファブリに対して、夫の才能もお金にしか換算できない、人の意見も聞けないワガママ妻・和泉。こんな最低オンナに対してもいつまでも愛情を持ち、認めてもらおうと努力するファブリがいじらしい。なるほど、愛妻家。タイトルだけがおもしろい。2012/11/27
barabara
2
外国人である筆者の日本語の筆力にまず脱帽。ワガママで癖のある入国管理局の女性と恋に落ちるイタリア人。話だけ読んでると、旦那が真面目で地道な日本人みたいなのがおかしい。サラッと軽く読める爽やかな一冊。2012/10/04
あこ
2
これ国際結婚設定じゃなくても成立したんじゃないかな。気の強すぎる実際家の嫁と感傷的で繊細な夫のリアルな数年間をハラハラしながら目の当たりにさせられ最後はのろけられるという。私は語り手のロマンチストな夫に肩入れして読んでしまうから、嫁のドライで攻撃的な毒気にやられて夫が思うほど嫁に魅力を感じなくてすごい疲れた。けどこの夫も一緒に生活したらイライラするんだろうとは思う。それでも誰かと人生をともに歩むって素敵だよ、って言いたいのかもしれないけど、これ読んで私も結婚したい!って人いるか疑問だなあ。2012/09/15