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内容説明
西欧の没落は決定的だ。世界の中心はアジアへと回帰する。日本はそこで成熟国らしく生きればいい──。
ヨーロッパは金融と為替は統合したものの、財政危機によって分裂し始め、次第にユーロは減価していく。頼みの綱のアメリカも財政がとても厳しく、不況は新興国にも及んでいる。減速局面にある世界経済の中で、日本経済は相対的に順調であり、ユーロ安・ドル安・円高が続く。
世界経済は、西洋の没落とアジアの台頭(リオリエント)という100年に一度、あるいは数百年に一度の大きな構造変化の最中にある。その変化の中で、国内経済が成熟段階にある日本企業は、東アジア・南アジアに進出することによって高成長を維持することが可能である。
日本にとって必要なのは、アジアの主要なプレーヤーとしてアジア経済統合の重要な役割を担っていくことであり、「日本は成熟国らしく生きればいい」。「ミスター円」が、経済成長や発展に関する考え方を見直し、成熟社会のあり方を提言する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
turtle
2
タイトルと中身の関連がよくわかりませんでした。2012/11/18
Great Eagle
0
江戸時代後期と現代日本の成熟化した状況を重ねて再評価可能とする文明論的な内容でした。これには共感できます。既に少し円安に戻した局面ですが一読には値すると思います。それにしても、これからの日本はどこを向いていけば良いのでしょうか。日本社会の貧困度指数が過去との比較で上昇したというのにはびっくりですが、アメリカ型の競争社会か欧州型の高福祉国家か、そろそろよく考えていかなければならないのは事実ですね。2013/03/03
ミッキー
0
西側先進国の停滞とアジア諸国の台頭は外でもよく語られている。戦中体制の継続性も目新しくはない。近現代の歴史的記述は同時代ゆえの臨場感があった。成熟した社会が日本の先進性というのはありかもしれません。2013/01/25
風見じじい
0
本の題名から見ると経済の本かと思いますが、本題は文明論です。15世紀の世界全体の半分以上のGDPはアジアにあったが、西欧の産業革命、植民地政策の時代に西欧に移った。それが今世紀になり再びアジアに戻りつつある。日本は成熟社会になり、環境、安全、健康といった成熟社会の先進国として世界のモデルになれるという。第4章の日本経済の構造変化が起きている(高度成長は1940年体制、政治は1955年体制によるがどちらも今は変わってしまった)という点には納得しました。グラフや表も多く読みやすい本でした。2012/09/26
koichi uchida
0
事実を知る、、大事 勉強しないといけないですね。2019/02/03