新潮新書<br> 精神論ぬきの電力入門

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新潮新書
精神論ぬきの電力入門

  • 著者名:澤昭裕【著】
  • 価格 ¥660(本体¥600)
  • 特価 ¥462(本体¥420)
  • 新潮社(2013/02発売)
  • ポイント 4pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784106104831

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内容説明

震災後、国民的関心事となった電力問題。しかし議論がこじれる一方なのは、「理想」と「現実」が混同されているからではないか。再生可能エネルギーの将来性は楽観できないし、電力自由化や発送電分離がユーザーのメリットになるとは限らない。さらに世界の資源争奪戦は熾烈を極める一方だ。現実的で妥当な選択肢はどこにあるのか。電力問題のウラオモテを知り尽くした元政策担当者が客観的データをもとに徹底解説する。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

小鈴

13
原発の話題は推進/反対を識別する踏み絵状態の昨今だが、原子力も電源の一つに過ぎず、エネルギー政策全体から思考する発想が必要だと著者は指摘する。電気はインフラ中のインフラで社会にとって欠くことはできないものであり、電源確保、設備投資には長期間のスパンがかかる。一つの電源に依存するのはリスクが高く、電源の分散が不可欠(ベストミックス)。エネルギー政策を基礎づける3つの要因は、安定供給、経済性、環境性。これを踏まえていかに政策を立案できるかであり、原発も再生可能エネルギーも良し悪し踏まえて考慮せよという。2012/09/06

onasu

11
客観的な事象を元に組み上げた、良質な提案です。原発も保持する一方、再生可能エネルギーも促進するというスタンスは、原発廃炉への舵をきった独国とも共通です。  エネルギー戦略では、供給の安定性、経済性、環境性のバランスが重要で、言うまでもなく、その基盤には安全性が担保されていなければなりません。その意味で、原発廃炉、電力自由化など世上声高に叫ばれていることだけで事足りるのか。長期的な視野でのポリシーミックスが必須なのは、当然です。  とは言え、鵜呑みにせず、今後を考える材料とします。その意味でも好著です。2012/11/16

calaf

11
全体としては、なるほどと納得できる内容。知らなかった/理解していなかった事も多く(特に送電分離の問題点等)、勉強になりました。ただ、少なくとも日本国内の原子力技術に関しては完成していない(使用済み核燃料の処理方法の問題等)のに、他の方法と並列して述べてそれでおしまいというのが少し物足りなかったかな...それでも、全体としては読む前の期待以上の内容でした。2012/09/14

とうゆ

9
電気エネルギーについて、政策的な面を重視して語られている。原発が推進されてきた経緯を解説し、現在の再生可能エネルギー賛美の風潮に疑問符がつけられている。著者のエネルギー政策に関する主張には賛否あるだろうが、電気エネルギーは国民の命を守るライフラインなのだから、精神論ではなく現実的な視点で考えなければならないという言葉は正しいだろう。2014/06/01

ともたか

7
さて、それでどうすればイイのかねぇ。 「全員が不満なのはいい政策の証」と書いてあるがまとまった案はあるのでしょうか?2016/01/31

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