内容説明
日本が自信を失っている。外に向かう眼差しが揺れつづけ、おのれの内部を凝視する眼光に力がこもらない。まず、足元を凝視(みつ)めることをはじめなければならない。そのとき、浮かび上がるのが「パクス・ヤポニカ」と「軸の時代」の思想である。この二つを凝視することによって、日本文明の強さが再び見えてくる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マウンテンゴリラ
2
平安時代の三百五十年と、江戸時代の二百五十年。世界でも殆ど類を見ない、このような長期の平和な時代を本書では「パクス・ヤポニカ」の時代と称しているが、そのような客観視された呼称には意味深さを感じた。もちろん、史実としてのそのようなパクス•ヤポニカと呼ばれるべき時代があった事は、少し歴史を紐解けば明らかなことではあるが、平和というテーマを議論する際にあまり遡及されることがなかったということと共に、幕末から昭和の敗戦までの、ほぼ戦争に明け暮れたと言って良い時代とのギャップにあらためて驚きを感じた。→(2)2023/08/17
たかし
0
近代の考え方、西洋と東洋の平和の思想の違い2012/11/11