内容説明
シチリア島の空港で、ローレルは居たたまれない気分だった。滑走路に乗りつけた車から降りてくる、長身の男性に目をこらす。クリスチアーノ。そこには今でも胸が締めつけられる夫の姿があった。そう、あれはわたしの夫。でも、もうすぐ“元夫”になる人。2年の別居生活の後、ローレルは彼の妹の結婚式に出るため戻ってきた。当然会うはずのクリスチアーノとは、正式に離婚の書類を交わすために。なのに、彼は再会を早めてまで、なぜわざわざ出迎えに来たの？初めての子どもを失ったとき、仕事を理由に連絡さえくれなかったのに。ローラはそんなクリスチアーノに耐え切れずに家を出たのだった。癒えない胸の深い傷を抱えたまま、ローラは彼と向き合う覚悟を決めた。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ばん
7
再読。育ってきた環境から鎧を纏って強くあろうとしてきたヒロイン。それをヒーローが打ち破ってきたせいで弱くなってしまった。愛すると同時にヒロインを唯一傷つけることが出来る人間になってしまったヒーロー。それを理解してからのヒーローの頑張りが良かった。夫婦再生モノでもよく出来た作品だと思う。2017/02/25
ちゃろ
7
★★★★☆夫婦再生モノ。仕事中毒の夫に助けを求めたただ1回が拒絶されたことで夫を信じられなくなったヒロイン。ヒーローがどんどん素敵に変わっていく。ヒロインをどうしても手放せないとい強い思いでヒロインがゆっくりと心が開いてく様がいい。いろんなエピソードも盛り込まれ個人的に色々考えさせられた一冊。2016/09/27
Rin
3
億万長者の傲慢ヒーローと、自分の気持ちを言わないイギリス人ヒロイン、結婚後にこじれて二年別居。素直な気持ちを伝えなさい二人とも！という感じのハーレクインテンプレですね。テンプレではありますが、ヒーローがとにかく頑張った。よく匙を投げずに最後まで頑張ったよ…。2020/01/23
はっつん
3
ヒロインの過酷な過去や孤独な中での流産など、つらいのは理解できるけど、ヒロイン自身の語りが続き、ヒーローに「あなたは何もわかっていない！」と怒り、悲しむがそんなヒーローだからこそ「話してあげなよ、いろいろ」と思う。何もかも理解し、大反省したヒーローがヒロインを思い、素敵なダーリンに変身したのは良かった。後は、ヒロインが再び、ヒーローを信頼する事ができるか、そして、お互いをさらけ出して、話をする事がいかに大事かという話。ある意味、難しいヒロインを愛して、頑張ったね！ダーリン。2016/07/05
はっつん
2
あ〜読むのに、疲れた。ヒロインの可哀想な境遇や流産した時の孤独感は、すごく理解できるがなんだか、鬱々とヒロイン自身の語りが続き、ヒーローに「あなたは何もわかってない！」と続き、そんなヒーローだからこそ、話してあげなよ…と思った。ただ、ヒーローが、大反省して、素敵なダーリンに変身するのは良かった。なので、後はヒロインがヒーローを再び信頼し、心を開くことができるかが後半のテーマ。ダーリン、頑張ったね！2016/07/05
