内容説明
地域に根ざした信用金庫の使命と役割とはなにか、企業として「脱原発」をかかげるにいたった信念や、実際に取り組んできた試みを紹介する。さらに、いきづまった経済や社会とお金のかかわりまでをも考える。多大な危険をはらむ原子力への依存はやめよう、という視点からはじまった城南信用金庫の挑戦が心強く、企業の社会的責任についても考えさせられる。また個人として、自分の預けたお金に責任をもつことの重要性にも気づかされる。
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目次
はじめに 全原発が停止しても、問題は何も起きなかった
第1章 金融機関が脱原発?
第2章 原発を止めるための第一歩
第3章 脱原発と脱拝金主義
第4章 Q&A質疑応答
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みのゆかパパ@ぼちぼち読んでます
19
企業として「脱原発」を掲げた城南信用金庫の理事長である著者が、脱原発の思いや、その信念に基づく経営上の試みを紹介したブックレット。脱原発にまつわる話も興味深かったが、折にふれ、会社とは自分の幸せとともにみんなの幸せのためにあるという根本的なあり方を考えさせてくれるところが何より印象深い。世の中の役に立ってこその姿勢を貫いた経営によって、仕事に誇りをもち、張りが出ているとの言葉もなるほどと思う。弱肉強食の世の中だからこそ、こうした本来の姿に立ち返った活動に光が当たることを願い、同社の挑戦を温かく見守りたい。2012/10/26
けん
6
★2.5 AERAの「現代の肖像」で著者の記事を読んで。2019/01/19
どっち
5
確固たる企業理念をもって経営されている金融機関。お金の怖さをよく知っているので、危ない臭いのするものには近づかない。いち早く大手電力会社から離れて原発を使わない電力の購入に切り替えた行動の早さにも喝采。2013/02/19
アイ
5
今日本でこの作者ほどお金について考えている人はいないのではないか。本著メインである原発についてはもちろん、大変わかりやすく、いかに危険なもので、なくても問題のないものであるかわかったが、それだけではなく、お金にまつわる近年の日本の歴史や世界情勢もサラリと簡単に学べることができた。語り口調も穏やかで優しく、また名作文学から映画、TV、著名人までよく聞く身近な名が散りばめているため、こうした論文本を読んだことのない私もとっつきやすかった。今後も考えることを放棄せず、未来のためにできることからしていきたい。2012/07/30
やふはふ
4
金融の仕組みをさらっと学びつつ、経営理念に基づき脱原発を宣言していることがわかる。最近のマスコミがマスゴミと呼ばれる所以も再確認出来た。大人の事情とかも複雑に絡み合う原発問題について考えさせられる内容でした。2013/02/28