内容説明
維新後の混乱を極める東京市で、女装した浪士が惨殺される。警視庁大警視川路良利は、捜査の切り札として日本初のカメラマン上野彦馬を長崎から招聘する。彦馬が撮った現場写真は、新政府内の闇をも暴く重大な布石となるのか!? 写真技術で鮮やかに謎を解き明かす、明治版科学捜査官を描く待望の新シリーズ<文庫書下ろし>。(講談社文庫)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
なる
15
ホトガラとはフォトグラフ、写真のこと。幕末〜明治にかけて活躍した実際の写真師である上野彦馬を主人公に据えた小説というのが珍しい。明治政府ができて間もない混乱期の状態を上手に描いている。実在しないはずの西郷隆盛の写真を巡って起きる殺人事件から明らかになる巨大な陰謀。明治政府の重鎮たちによる権力争い。彦馬に仕事を依頼する川路利良をはじめ、登場人物がいわゆる明治の偉人オールスターで取っ付き易いのと、ところどころに明治の文化風俗が挿しこまれていて、ストーリーもさることながら明治期の東京を知るきっかけにもなる良書。2025/12/05
ちばと~る
13
幕末の写真技師 上野彦馬を探偵役に据えたミステリ。明治初期の東京。元赤報隊の男が暗殺され~会津藩家老の佐川官兵衛って会津戦争後に切腹してるもんだと思ってたんですが~警視庁に勤務してたのね~意外wんでも、あんまりドス黒な悪役が登場してこなくてイマイチ気分が乗らないな~写真はその人の魂をも写す!!そ~かもしれん…2013/02/03
えりっち
12
実在の人物が沢山出てきますがそれがフィクションかノンフィクションかすら分からないほど、幕末~明治の歴史には疎いけど、登場人物は魅力的でした。終わりに向けて、少しグチャグチャとした感じもありました。2015/11/24
koma
12
幕末の混乱期、無血開城、維新、新政府それぞれが理想の日本を掲げ邁進する。何が正義か思惑が交錯し殺人事件が起こる!彦馬は利平と共に写真から科学と医学の知識を生かし推理する!史実も絡め興味深く読めた。2013/06/05
たくのみ
11
幕末・明治の写真師、上野彦馬が科学捜査を開始。折からの征韓論論争での政争に巻き込まれていく話なのだ。迷宮入りの事件を、赤報隊の残党や二人の西郷さん、グラバーのたくらみ、すごいことになりそうと思ったら、最後は「天皇へのお手紙」が目的という、山本某かよ!という竜頭蛇尾な結末。犯罪捜査史を無視して、鑑識捜査を展開する明治の写真師たち。あっ、名前つながりで「死体は語る」の上野正彦先生が入ってたのか!2013/11/15
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