講談社学術文庫<br> 訳注『淮南子』 増補改訂版【電子書籍】

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講談社学術文庫
訳注『淮南子』 増補改訂版【電子書籍】

  • 著者名:池田知久【編・著・訳】
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  • 講談社(2014/11発売)
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  • ISBN:9784062921213

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内容説明

淮南王劉安(前一七九~前一二二)が招致した数千の賓客と方術の士に編纂させた思想書『淮南子』。老荘を中心に、儒家・兵家・法家・墨家思想も取り入れ、紀元前の中国における、知の百科全書である。前漢の武帝に愛秘されたが、その思想性よりも芸文性の高さが評価されていた。魅力的な『淮南子』の全貌を、コンパクトな形で紹介。【電子書籍】『訳注『淮南子』 増補改訂版』は、「人間万事 塞翁が馬」を収録、新解説を追加。

目次

始めに
編訳の方針
巻第一 原道
1 道とはどういうものか
2 大昔、二人の皇が世界を創造した
3 道は人間の力を越えた根源的なもの
4 御者の名人たちは宇宙を駆けめぐった
5 小技に頼ってはならない
6 物の自然な本性を尊重しよう
7 一と道の関係について
巻第二 俶真
8 宇宙生成の始めについての考察
9 物の転化としての生と死
10 聖人の学問
巻第三 天文
11 天地創造
12 天地に関する現象と天人感応説
巻第四 ち(地)形
13 大地の全体的なイメージ
14 遥かなる崑崙の丘を訪ねて
15 八いん・八紘・八極から成る大地
巻第五 時則
16 一月の時令(タイムリーな政令)
巻第六 覧冥
17 同類の物が感応し合うメカニズム
18 黄帝とふく戯の黄金時代
19 現代政治の課題と展望
巻第七 精神
20 人間の精神の由来について
21 天地自然と人間の深いつながり
22 精神の不滅について
23 精神を煩わさないために
巻第八 本経
24 仁義・礼楽よりも神明・道徳を
25 私の夢みるユートピア
巻第九 主術
26 君主が採用すべき統治の方法
27 太古の神農の政治と末世の政治
28 法とは何か
巻第十 繆称
29 人の心の誠実さについて
巻第十一 斉俗
30 道徳が失われて礼楽が生まれた
31 時代が異なれば物事も変わる
32 聖人が法を作った根本を求めよ
33 諸子百家はいずれも道に合致している
巻第十二 道応
34 小人は大人に及ばず、小知は大知に及ばず
巻第十三 氾論
35 法律・制度は民衆の状態に応じて
36 ただ古代を称えるだけではいけない
37 是非は固定した絶対のものではない
38 禹王より現代に至る価値観の変遷

『淮南子』関係論著目録
解説 『淮南子』の成立──前漢初期の政治と思想の中で
後書き

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

いとう・しんご

11
「抱朴子」きっかけ。ほとんど百科全書的な大著の部分訳。読み下しと原文はパス。前漢の権力者に誼を通じたい淮南王劉安が自らの下に招いた諸子百家の学者たちに手分けして書かせ、BC139年に成立した本。基本は道家なんだけれど、さまざまな思想潮流が流れ込んでいて、読んでいて、ちょっと身が入らない感じでした。2024/12/22

roughfractus02

9
紀元前2世紀の呉楚七国の乱で国家の統一の必要を感じた淮南王が諸学の統一を目指して編纂された大著を抄訳したのが本書である。有名な逸話は省かれているが、老荘的な「道」による俗「事」と統一という思想の核の部分が理解でき、注釈には従来の解釈への批判もある。斉一的な「道」から分岐する「事」に分かれる宇宙論に始まる本書が当時の百科全書と称されるには、「事」の善悪を超えた根源「道」から「人間」(じんかん)を捉えるからだろう。同じく国家の統一を意図した『日本書紀』冒頭の「無の無の無」に始まる天地開闢論に引用されたという。2025/11/12

N島

2
中華思想百花繚乱。軽く目眩を感じました。

home alone

1
淮南子は諸子百家をまとめた本。諸子百家と言っても、道家よりで儒家、墨家、法家の思想をとりこんでる。宇宙の話しや天人感応説は結構面白い。政治の話しはやっぱ退屈2012/08/20

逍遥遊

0
68-20150709-03 最後の解説だけ読めばよいかな。学術文庫って、どうも対象としている読者がだれなのかわからないんですよね。この内容では、私のような浅学の人間は理解出来ないと思います。 まぁ、淮南子という書物は思想の寄せ集めだってことで、突っ込むと矛盾だらけですってことをこの本は言いたいのかな。2015/07/09

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