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内容説明
少年作品の名手・鳩山郁子、待望の傑作集。描き下ろし「ゆきしろ、ばらべに」に加え、「ニオラの黒い騎士」「ルケッタ」「すみれとピッケルハウベ」「白い金平糖の島」など珠玉の小・中篇と、1987年発表の貴重な初期作品「少年ロンド」を特別収録。刹那にのみ許された「少年の季節」を封じ込めた、宝石のような傑作集、ついに登場です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
カナン
50
表題作の原題はグリム童話の「Schneeweißchen und Rosenrot」。少女を少年に変更した六編は、無垢であるが故の毒を持ちながら、全ての世界観の頂点に冴え冴えとした美を持つ少年達が君臨する。散りばめられた独語や伊語のルビ、グレゴリオ聖歌、交響曲、全てが美しい。金平糖の島の話が一番好き。結晶は結晶を転写する。安全角を超えて雪崩落ちる星々の星座盤。君の全ては夢。過去も今も未だ見ぬ白紙の未来地図すらも金平糖のようにほろりと溶け、さらりと呆気なく消滅してゆく、口腔の茴香(アニス)の香りを纏った夢。2017/12/28
カナン
44
再読。この本にはただひたすらに美しいものだけが閉じ込められます。言語の壁も、時代をも超えて、音もなく砕けた時流の一片はそっと口に含むと甘く心身を満たしてゆくのです。煌めく結晶と。今しかない君の横顔のその輪郭の美しさも。すみれの爆弾も角砂糖の包みも白い十字架もアニスの種も、どれもが、他の誰かが持つより君に相応しかった。君にこそ相応しく正しかった。スプーンで救い上げた砂糖の島が、今瞼裏で傾き、形を失いながら滑り落ち、静かに溶けていったように正しかった。沈んだ先がどうなったかなど、決して考えてはいけないのです。2020/07/28
honoka
35
電子。どの短編も話の発想がもう異彩。加えて耽美な美麗絵。漫画というより挿絵を堪能する感じで表題作以外はよくわからなかった。副題通り美少年ばかり。腐読みとしては欲求不満に陥ること必須。2017/02/09
❁Lei❁
14
ブックカフェ梟書茶房にて。少年たちの無垢な美しさを結晶化した、お耽美な世界。大人の圧力や時間の経過などによって崩れ去ってしまいそうな、この脆さ、危うさよ。彼らの尊い一瞬がこの本の中に閉じ込められて、永遠に輝きを放ち続けるであろうことが、切にありがたい。2024/02/11
まゆら
14
耽美的な作風の漫画家さんでガロ出身だと言うことは知ってたんですが、少年愛などのテーマがJUNEっぽいのかなと思ってたけど、不穏で不可解な感じはやっぱりガロっぽいなという感じ。『ニオラの黒い騎士』など微ホラーとてもいいです。2015/09/04
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