角川俳句ライブラリー 決定版俳句入門

著者名：『俳句』編集部/有馬朗人

KADOKAWA（2014/11発売）

• ISBN：9784046526120

内容説明

俳壇の第一線で活躍する俳人５７名が、俳句の基本、作句法、鑑賞法、俳句独自の用語などをわかりやすく解説。また著名俳人による初心者に向けて「俳句の魅力」について書き下ろすエッセイも収録。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

[デコボコ]

句会とか結社とか海外詠とかにもきっちり触れているところが、他の入門書との違いです。あと、四S（水原秋桜子、山口誓子、阿波野青畝、高野素十）、四T（中村汀女、星野立子、橋本多佳子、三橋鷹女）という謎の専門用語が。

2014/03/22

[kenitirokikuti]

付録 近現代俳句史。正岡子規は宗匠俳句を月並俳句とし、写生を踏まえた新しい俳句を作るべしとした。与謝蕪村がモデルとされた。子規のあとを河東碧梧桐（へきごとう）と高浜虚子が継ぐ。碧梧桐派は新傾向俳句と呼ばれ、無季や自由律に進む。やがて飽きられ、ホトトギスが平明路線になる。ラディカルなものは新興俳句となり、戦争も詠み始めて弾圧される。虚子は日本文学報告会の俳句部会の会長となる。戦後、桑原武夫の俳句「第二芸術論」や、社会性俳句。金子は季語でなか事語もいう。俳句と川柳の違いもあるなぁ

2016/12/18

[santana01]

俳句入門と銘打っているが、いきなりこの本を読みはじめても、過去に作った経験があったり、よほど才能に恵まれた人以外は俳句は作れない。実作の初歩を終えた人が、次に進むべき俳句の道を模索したり、知識を確認したりするのに有用にできている。各単元は4ページから6ページとコンパクトに纏められており、気になった項目を拾い読みするだけでも資するところは十分ある。ただ、単元ごとに執筆者がすべて異なっているためか、説明のための例句に重複があったりして、統一感という点ではもう一つという感じがする。

2015/02/05

[sohara]

俳句教室講師の推薦本。基礎編、実作編、鑑賞編、「もっと学びたい人のために」の4部構成。作句初心者のために、俳句の用語や心得のあれこれを47項目に分け、それぞれを現役俳人が執筆。巻末には、近現代俳句史、俳句用語小辞典、二十四節気七十二候表もあり、帯の惹句通り「これ一冊で、俳句がわかる」コンパクトな手引き。8人の著名俳人による「俳句の魅力」についてのエッセイも読ませる。正木ゆう子の「肯定する」と題した文中、病死した兄が、病気故の苦しい寝方に「獅子寝」という名があると教えられて喜んだ話は、言葉の力を伝える。

2012/10/10

[Yoshi]

俳句の全容について基本的な知識を得ることができる。

2016/07/28