ウナギ 大回遊の謎

個数:1
紙書籍版価格
¥990
  • 電子書籍
  • Reader
  • ポイントキャンペーン

ウナギ 大回遊の謎

  • 著者名:塚本勝巳
  • 価格 ¥850(本体¥773)
  • PHP研究所(2012/06発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 210pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784569796703
  • NDC分類:487.66

ファイル: /

"Reader"および"Reader"ロゴは、ソニー株式会社の商標です。

内容説明

世界初、大海原でウナギの天然卵と親魚を発見! 「世界的ウナギ博士」として名高い日本のリーダーが、金字塔樹立までの長い足跡を生き生きと語る。ウナギの生態は多くの謎に包まれている。なかでも、とびきりの謎が産卵場の謎である。人びとはウナギがどこで生まれるのか、長い間不思議に思ってきた。泥の中から自然発生するという説や、山芋がウナギに変わるという説は有名だ。実はニホンウナギは日本列島から遠く数千キロも離れた太平洋のど真ん中で毎年、産卵していた。本書は、大海原で親ウナギが産卵する瞬間をピンポイントでつかまえたい、この究極の謎に挑んだ科学者たちの夢と冒険の記録である。「ウナギの産卵場調査航海」に乗り出し、船でウナギの「より小さい」稚魚を追い求める。度重なる失敗にもめげず、「海山仮説」や「新月仮説」や「塩分フロント仮説」などで絞り込み、ついに世界で初めて、親ウナギの捕獲と天然卵の採取という金字塔を樹立するまでの足跡を語る。古代ギリシャのアリストテレスの時代から2400年、ついにウナギ産卵場の謎は解明された。

目次

第1章 ウナギと出会う
第2章 ウナギの七不思議
第3章 産卵場を求めて
第4章 小型レプトセファルス
第5章 仮説
第6章 潜水艇
第7章 プレレプトセファルス
第8章 親ウナギ
第9章 卵
第10章 資源と保全

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mitei

60
私たちが普段食べてる鰻の生態がここまで知られてなかったのが意外だった。その生態を追究する著者の活動の様子が伝わってきて良かった。2013/02/15

T

13
うなぎを飼っていたことがあるのですが、こんなに不思議な生き物だったなんて思いもよりませんでした。この本を読むまで、うなぎが海生まれで、しかも卵がどこで取れるかも長らく不明だったなどとは知りませんでした。ニホンウナギの仔魚の採取から、産卵地の特定までの偉業が、学術的すぎず体験記のように書かれていて、とても冒険心を掻き立てられる内容です。とにかく著者のうなぎ愛が凄まじく、最後はうなぎ保全について科学的に取り組んでいくことの重要性が説かれています。私は食べるより眺めていたいので、絶滅しないように願うばかりです。2021/12/15

文章で飯を食う

10
元々、大回遊や渡りをする動物は、繁殖地と生息地が気候変動などで、遠くへだってしまったことが多いらしい。ウナギは、遠くマリアナ海溝近くで産卵し黒潮に乗ってやって来るとか。その場所が確定したのが、やっと2009年。ウナギと同じように本書も、科学の大冒険の本だった。次はウナギの完全養殖の実用化だ。それが出来るまで、ウナギは食べないことだな。2014/06/28

塩崎ツトム

9
ニホンウナギの幼生、産卵個体、そして天然卵発見までのドキュメント。ウナギに関する書籍を読めば読むほど、この魚ほど面白い生態の魚は滅多に存在せず、ますます食べるだけじゃもったいないと思えてくる。2019/09/26

西澤 隆

6
レッドデータブックに掲載?という話しが出たり完全養殖のニュースがその難しさとともに伝えられたり。「身近なごちそう」だけれどなかなか難しい魚である鰻。産卵場所がはるか遠くの海であるとはトリビアとしてよく語られるが、それを正確に突き止めようとした記録が本書。考えてみれば広い広い海の中で水温などの状況で時々によって移動する狭い狭いヒトカコミを探し出すことの難しさは大変なもの。いくつもの偶然と幸運をさらに研究がたぐり寄せる。何十年もかけて次第に核心へと近づいていく感じを後追い体験できるのはなんだかうれしいのです。2018/10/19

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/5166910
  • ご注意事項