光文社古典新訳文庫<br> 自由論

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光文社古典新訳文庫
自由論

  • 著者名:ミル/斉藤悦則
  • 価格 ¥1,166(本体¥1,060)
  • 光文社(2013/12発売)
  • ポイント 10pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784334752507

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内容説明

本当の「自由」とはなにか、考えたことはありますか? 個人の自由への干渉はどこまでゆるされるのか。反対意見はなぜ尊重されなければならないのか。なぜ「変わった人間」になるのが望ましいのか。市民社会における個人の自由について根源的に考察し、その重要さを説いたイギリス経験論の白眉。哲学を普通の言葉で語った新訳決定版! 現代人が必ず読むべき、今もっともラディカルな書。

目次

第1章 はじめに
第2章 思想と言論の自由
第3章 幸福の要素としての個性
第4章 個人にたいする社会の権威の限界
第5章 原理の適用

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

molysk

64
J.S.ミルは、イギリスの思想家、経済学者。質的功利主義の提唱で知られるが、自由主義者としても著名。本書は、個人の自由と社会の関係を論ずる。他者を侵害しない限り、各人は自由に行動する権利をもつとして、個人と社会の領域を区別する。個人が持つ、言論と思想の自由、行動の自由は、社会の多様化を促し、議論を通じて社会を進歩させる。本書が執筆された19世紀中葉、貴族や宗教の支配に代わった民主主義では、多数派による少数派の抑圧という弊害が見られた。現在、対立する意見への弾圧は勢いを増して、民主主義は停滞の危機を迎える。2021/02/23

マエダ

64
英国の哲学者で経済学者でもあるミル。19世紀の封建制に対して自由の闘士たちの間で現代の「自由主義」のガイドラインとなる、様々な制度的構造を呈示した。政治思想のエッセンスが詰まった一冊という。2019/06/26

読書ニスタ

55
19世紀が如何に不自由だったかと、思いを馳せる。政治的、宗教的、社会的、家族的、性的、思想的に置いて、こうあるべきという観念が暗雲のように、重くのしかかってた時代に、俺は何者にも束縛されない自由だと叫べば、かなりの変人扱いだったことだろう。だが、今日この本の自由な考えはあまりに当たり前と感じてしまった。反面、不自由の幸せすら感じてしまう。好きなものばかり口にすることで、栄養が偏るとか。養老孟司がいう、辛抱が足りない世界観。天才を育むには、自由な議論が必要だが、自由はバカをも容認する。2019/10/17

ころこ

43
社会の成員同士の自由が衝突したとき、少数派の自由をどのように守るのか、自由と民主主義の境界を考察しています。興味深いのは、単なる少数派擁護ではなく、多数派の意見がどう正しいのかを確認するために異なる意見が必要だと述べていることです。多数派の意見は、異なる意見が間違ったものだと確信を持つことはできず、それをただ封じようと不寛容になる傾向があるといいます。異端とレッテルを張られる恐怖を受けることなく、多様な考え方が自由に流布することが真理を補完することになるのを著者は、「反対の声を封じたら、真理のうちの、その2019/01/11

tonnura007

39
個人は他人に危害を加えない限りは自由である。イギリスの政治・社会制度の問題を自由の原理から指摘することを試みた書。 19世紀に記された書籍であり現代の価値観では通用しない部分もあるが、「個人はどこまで自由なのか」という主題に対する説明は非常に論理的であり現代にもそのまま当てはまる。また、多数派の専制への注意喚起は現代人にはとても耳が痛い。少数意見が正しい場合があったり、間違った意見にも真理が含まれている場合があるということは肝に銘じておきたい。 古典的名著。時間をあけて再読必至。2024/02/13

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