内容説明
田端にある古い銭湯の「昭和湯」の主人が旧式の柱時計を見るうちに……。飛鳥山公園の坂を上るたびに、母親の顔から「癒しの天使」となる女は……。かつての人気漫才師が、古巣の浅草にある蕎麦屋で聴いた歌謡曲は……。三十年ぶりに谷中を訪れた紙芝居屋が、千代紙を買った後に向かうのは……。現代の下町を舞台に、郷愁と恐怖が横溢する昭和レトロホラー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
スー
6
昭和、下町を舞台にしたホラー短編集。残念ながら私には合いませんでした。其処此処に昭和下町の風情とグロさ、そして黄昏を迎えた主人公達の哀愁は感じましたがそれ以上のものは見つける事が出来ませんでした。ホラー要素を排せばまた違った作品になるかも知れません。強いて挙げるとすれば、『紙人形の春』が印象に残りました。2016/09/07
Yu。
5
ホラーというか切なさが入り込んだじめっ~と怖い怪談話。 “怖さ”って色々あるんですね、改めて感じちゃいました(^^;) どの作品も印象的なのですが「紙人形の春」は薄気味悪さ全開でとにかく怖かった~、当分頭に残ります。。コレとは全く毛色の違う「跨線橋から」はリアル過ぎるというか切なさすぎます、考えさせられますネ。何気なく手を出しただけだったんですが全体的にホント読んで良かったです(^-^)2013/07/07
レイ
2
昭和レトロホラーという事で大いに期待していたのだが……。ハズレであった。昭和レトロ感もホラー風味も中途半端に終わってしまっている。どちらも描こうとしながら、散漫で薄味な印象。どちらか1つに特化していたなら、よかったのかも知れない。高橋克彦氏や朱川湊人氏に比べるのも無理なレベルである。それでも辛うじて「昭和湯の幻」、「廃屋」、「紙人形の春」はまずまずいける感じはする。とにかく、この作家の作品は余程惹き付けられる要素がなければ、二度と手に取る事はないと思う。2014/10/24
ちぃ
1
[13-47]全く知らない著者だが、表紙が好みだったので購入。タイトルからノスタルジックで切ない系の話を想像していたのに割とガチでホラーだったので若干涙目。文章にクセは無いが、あんまり熟読すると夢に出そうな描写も多々あった。まぁ、もう読まないかな…。2013/10/14
パトリック
0
昭和レトロテイストのホラー10編。作者は最近は人情時代小説で頑張っているようだが、名前に「鬼」を入れているようにもともとはホラー専門だった。なかなか需要がないかもしれないが、ホラーも書いてほしい。2018/01/08
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