内容説明
「時蕎麦」「死神」「芝浜」など、古典落語の傑作１０１噺のあらすじを収載。本書は、商家のご隠居さんが案内役となり、演目の紹介や蘊蓄、江戸の暮らしや文化を、親しみやすい語り口調で紹介しています。江戸の用語を解説した欄外や色彩豊かなイラストを用いたカラー解説も充実しているので、愉しみながら落語と江戸の世界を堪能できます。
―特長―
◆１０１噺の古典落語…「時蕎麦」「死神」「芝浜」など、古典落語の傑作１０１噺のあらすじを収載。
◆欄外解説…江戸特有の用語を各演目の欄外で解説しているので、つっかえることなく読み進められます。
◆ヒトクチ蘊蓄…演目に関連する補足やサゲの解説など、ちょっとした知識として楽しめます。
◆カラー解説…「長屋の構造」「吉原」「キセル」など、江戸の暮らしや文化は、色彩豊かなイラストを用いて詳しく解説。
◆二つの索引…巻末には「演目」と「江戸の用語」から引ける便利な索引つき。
目次
時蕎麦
小言幸兵衛
寝床
死神
心眼
転失気
大工調べ
短命
茶の湯
千早振る〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
流之助
20
落語101噺と江戸時代の風俗についてのコラムが収録されている。一つの噺をだいたい見開き二頁でまとめてあるため、削りすぎて読みにくい。落語はダイジェストではなく本物を見るのでなければ、本当の面白さは分からないものだと実感。この本では落語の面白さは伝わりにくいように思える。2016/06/12
もも
7
昭和元禄落語心中を契機に少し手を伸ばした程度なのだが、その後YouTubeでこの本にも乗っている元犬、青菜、死神、紺屋高尾、寝床、品川心中を聴いてみる。以前何の気なしに末廣亭で大笑いしたことを思い出すと、やはり生で聴くものとの圧倒的な違いに驚く。それは音楽以上のものがある。落語の良い所は小説の様に自分で想像する余白がある所だ。今回101ものあらすじとサゲを知ってしまい勿体無い気もするが知らなければ笑えない話もある。特に前提知識となる時の刻み方には留意しなければならない。高座と神田松之丞の講談に行きたい。2018/11/01
ゆききりん
4
耳にしたことがある小噺が収まっており、江戸の暮らしもイラストで解説してあるのでイメージしやすく楽しい。ユーキャン出版なのだが、参考書としてもお奨め。2015/01/17
さよならん
1
落語は実際に寄席に行って聞くのが楽しい。その時に噺のあらすじをおおまかにでも、知っていたらもっと楽しめるかもしれない。落語初心者には良い入門書だと思う。また寄席に行ったり、本を読んだりして落語を楽しみたい。2018/10/06
なまこマン
0
今まで落語に触れたことがほとんど無かったので、読んでみました。有名な古典落語のあらすじを紹介しつつ、そこから江戸時代の庶民の暮らしにも目を向けています。 古典落語は言葉遊びや頓知のきいたユーモアある笑いで、落語家たちはそういう古典落語や話芸に誇りを持っていたからこそ、裸ネタに渋い顔をしたのかな…と思ったり。 収録されている「たがや」という噺は「風刺漫画でもここまでやらないぞ」と思うぐらい過激ながら爽快感もある、印象的な噺でした。2023/12/31
