内容説明
美人姉妹が住む谷中の“猫屋敷”に猫が増えすぎて、近隣から奉行所へ苦情が来た。やがて、姉妹が以前に鬼平が担当して未解決になった押し込み強盗の被害者と分かり……。根岸肥前が、江戸の怪異を解き明かす「耳袋秘帖」殺人事件シリーズ第5弾。根岸の妻・おたかとの日々を描いた、短編「白雲斎のこと」を書き下ろしで特別収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kira
20
図書館本。だいわ文庫版既読。文春文庫版での書き下ろし短編は「白雲斎のこと」。猫の名前に白雲斎とは、また変わっている。この巻に限らず、耳袋秘帖シリーズには猫が頻繁に出てくる。その生態の描写が詳しいので、作者はおそらく猫好きで何匹か飼っているのではないかと思う。もともと猫はあまり好きではなかった根岸が飼い始めた最初の猫がこの白雲斎だという。根岸家の飼い猫の中で個人的に一番印象的なのは『妖談うしろ猫』に出てくるうしろうで、根岸の命を救ったけなげな猫なのである。2024/01/08
Hugo Grove
17
黒猫には特別な魅力があるに一票。ーー ーわれわれは、この途方もなく大きな、空と海と風と陸と川と大地と、そしてその中に満ちる無数の草木と生きものとが奏でる大きな流れのなかに生きているのだ… 本文より2018/01/12
Hugo Grove
12
再読2018/11/19
たち
12
おくまも白雲斎も、とっても可愛かったです。坂巻さんに早くいい人ができるといいですね。2016/02/24
Hugo Grove
9
再読2018/01/21