内容説明
ニコニコ動画でPV再生数が480万を突破し、「そんな装備で大丈夫か?」の名ゼリフで「ネット流行語大賞2010」を受賞した大人気ゲームソフト『エルシャダイ』の物語を小説化。ゲームに入りきらなかったエピソードも完全網羅。さらに、エンディング後の物語「ルシフェル堕天」も追加する。【STORY】羊飼いの青年イーノックは、これといって優れた才能があるわけでもなく、すぐ他人にだまされる、人の良さだけが取り柄の、寡黙で信心深い男だった。ある夜、彼は夢の中で声を聞く。「イーノック、おまえには使命がある。神を裏切った堕天使に罪を償わせろ」目を覚ましたイーノックは、一日中、夢の中の声について考えていた。そして一日が終わり、仕事を終えて帰宅しようとした彼の前に、黒い服を着た青年――ルシフェルが現れた……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
モルツ
12
ゲームは壮大な物語の序章でしかなかった!堕天使の人間への純粋なほどの憧れ、神の使命は正しいのかという葛藤、神々の話でありながら実に人間らしさが描かれている。通路を渡るのに数日かかったり、何百年も旅をしたりと、非常にスケールが大きい。天地創造のはるか昔から続いているストーリーが終着する結末は物語の壮大さに目が覚めた思いをするほど。独特の世界観なので動画やHPなどでイメージを補いながら、ゲームや神々の世界観に興味を持った人はぜひ。「こんなレビューで大丈夫か?」「大丈夫だ、問題ない。」2012/09/04
北白川にゃんこ
3
聖書!ゲームのエンディング後も書いてくれるから助かる!というかゲームでこれをやってくれていればね。分かりやすかったんだけどね。一番いいゲームを頼む。2020/05/04
CCC
3
原作はよく知らないけれど、ネタ的には知っていたので気になって読んでみた。何というか、いい意味でも悪い意味でもちぐはぐな話だった。ダレたと思ったら一気に話が進んだり、テンポが不定。真面目なノリだけど、ちょくちょくネタを差し挟む。違和感たっぷりの文を混入させる。描写は結構丁寧だったりするけれど、パターンが少なくて同じようなシーンを読ませられているような気分になったりもした。神話的世界観なのに携帯とか使うし、本当に奇妙な雰囲気だった。色々狙いすぎているようにも思えたけれど、野心的な作品だった。2012/09/15
みしぇるしゅーまは
2
内容設定の風呂敷が広く、まだ語られていない側面もあるが、ここまでまとめるのは大変だったと思う。ストーリーの壮大さは最近読んだ小説の中では群を抜いている。登場する人物の関係の個性もさることながら、関係性とても興味深く、ついつい深掘りして考えてしまう。小説として考えると視点や語りなど気になるところは多いが、問題なく読めるので大丈夫。ゲームだけでは伝えきれない魅力があっただろう。この話は、ゲームをプレイした人にも読んでもらいたい。2019/05/06
香嶋トウヤ
2
これをゲーム本編で……と思ってしまったわけですが。ゲーム中だと「大丈夫だ、問題ない」くらいしかセリフがないイーノックが、この小説だとよく喋ってくれるので、ようやくキャラが掴めました。ナンナがイシュタールに覚醒する経緯、真冥界から戻ったイーノックの精神が天界に戻っている間、彼の体がなんであんなことになっていたのか、等、ほんとにこれを何故ゲームで……と思いつつ、一気に読了。AMONやギデオンももう一回読み直そうかな……。2013/03/08