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内容説明
仏教について何も知らない哲学者が、いきなり仏教に入門!? 多様な知見を手がかりに、「悟りとは何か」「死は苦しみか」など、仏教の根源的なテーマについて丁々発止の激論を交わす。刺激的な仏教入門!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
冬佳彰
18
思想家の内田樹さんと浄土真宗の釈徹宗さんの対談本。『仏教入門』とあるが、オーソドックスな入門書ではないなあ。「間狂言」と名づけられたコラムを除いては。入門というポジションよりも、いきなり仏教と哲学思想の対比・対話がはじまる感じ。よって、「入門書」を求めて本書を読むのは違うんだろうな。全体を貫いているのは、因果という用語か。これが単純な話ではない。常識的なイメージは反転する。(続く)2022/04/26
佐島楓
17
「執着」とは? 「悟り」とは? もちろん結論が容易に出る問題ではない。ただ、それらについて考えることが大事なのだなと思いました。「宗教」と構えずに、自分なりの悟りを拓いていけばいいのかな? そんなことを思い、少し肩の荷が下りた次第です。しかし、自分がいかに煩悩だらけか、執着という言葉を知るとよくわかります・・・。2013/09/15
長谷川透
13
本書は仏教入門を謳っているが、素晴らしい宗教入門書でもある。事細かい仏教用語はさておき、ざっくりと大枠を掴めるような展開はいつもの内田本であるが、今回はその役回りは釈徹宗さんが行い、内田先生は、いつもの「次数を一つ上げる」新たな問いかけを投げ、ダイナミックに論を進めていく。仏教にはあらかじめ脱構築機能が備わっている、という説は、何とも胸が熱くなる論説であり、仏教への興味が俄然湧いてきた。2012/08/14
羽
10
☆☆☆ 内田樹×釈徹宗の対談本。どちらかというと対話を楽しみたい人向けの本ですが、仏教の話が散らばっているので大事なところだけメモすれば仏教のエッセンスは分かるかと思います。心に響いたのは「限りなき自分への執着心こそ、苦しみを生み出す」という部分。苦しくなる前の自分の行動や考え方を振り返ると、自己中心的だったことに気付き、自分への執着心をなくそうと思いました。2019/10/08
teddy11015544
8
Amazonでつい注文したので、既刊の本の装丁しなおしであることを知らずに、またまた購入してしまった。それでもほとんど憶えていなかったので、新鮮に読書。「善とは何か」という件や、制度としての宗教、ということはうーむと感心。今回はわかった気がする。大事なことは、小さな声で、何度も語られることが大事ですね。大きな声で語られることは、デマか嘘のうしろめたさを含んでいる、から生理的に拒否してしまうのだろうか、政治家の発言に対する態度みたいに。2012/05/25