内容説明
一つの身体に五つの人格が共存する小塚原。サイコセラピストと私立探偵を兼業する彼のもとに、大物議員・木佐森公一郎の娘から「本当のパパを捜して」という依頼が入る。調査に乗り出した矢先、次々と違う人格が現れて大混乱に陥った小塚原は、木佐森からも警察からも追われる身に。果敢に真相を追う探偵を待ち受ける、衝撃の結末とは――。新時代の本格サイコミステリー、ここに誕生!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kanonlicht
15
多重人格のサイコセラピスト兼探偵が少女の依頼を叶えるため有力代議士と渡り合うハードボイルド小説。なんだけど、主人公の人格交代がややコミカルなので、全体的に緊張感がなく、勝手にサイコスリラーを想像していた身としては、これはドタバタ劇を楽しむものなのかとちょっと戸惑った(もしやそれが「ギャップ」?…そんなわけないか)。設定自体は好みだったので、一つの人格がそれぞれメインで活躍するシリーズものにしたら面白そう。2023/10/19
豆乳くま
8
作者初読み。探偵が5重人格はたいへんだ。目まぐるしく入れ替わる人格をメモを残して現状を整理するには探偵は難しいだろう。それにしても依頼人も。幼い子の多重人格は嫌な展開になったが、上手くまとめたと思う。最後の一捻りはいらなかったんじゃないかな?2013/03/28
one
6
現在だと多重人格ネタも多いですが、15年も前の作品かと思うと当時は斬新だったのでしょう。 割とベタな設定、ライトな内容で楽しく読めました。 ただチョイ役でビンゴのキャラを出しすぎですね。 ビンゴシリーズの独特な文章よりは読みやすいので、変にビンゴのキャラとからませなかったほうが西村先生の作品初見の方向けになったのにな、と思ってしまいしました。 2013/12/10
あいちょ。
6
かなり昔に出たモノが最近文庫化されたらしい。 まぁ、解らんではないな…という内容。 再読はしないだろうし。2012/09/07
絵美
6
多重人格の主人公。様々な局面で、それぞれの人格が出てきては話を進めていく。 実際は、こんなに簡単にコロコロと人格が変わるものでもないと思うけど、そこはまぁフィクションってことで。ただ、ちひろが恋人といる時に鉄が出てきたりしたら大変だろうな〜と、いらぬ心配を(笑)。2012/07/23