内容説明
憲法改正? 卒業後の進路? 政治オタ女子高生とイマドキパンク青年が、もやもやした日々をぶっ壊す。総理大臣になってキミを守る! ※本書は、「小説現代」2011年2月号~2012年1月号に連載されたものに加筆しました。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぶんこ
65
憲法9条改正という難しい問題を、かなり分かり易く書かれていたなと思いました。私には子供がいませんが、この問題は子供を持たれている方々、これからの日本を背負っていかれる若者に読んでいただきたい。戦争は嫌だけれど、自衛隊は残して欲しいという岬さんに共感。災害時の大活躍には感謝です。リーダーの素質は、岬さんのように(ぶれない)事なのではと気づきました。どうしても世間の目を気にしてしまいます。岬さんは靭い。亮輔さんのような素直な彼、素敵ですね。本当の男らしさを持っている。面白かったです。2016/06/14
うわじまお
44
憲法9条の改正の是非を、函館の高校生たちが文化祭を舞台装置に世に問う物語。生徒会長の岬とギター少年の田中リョウスケ。いや、こんな高校生ないでしょ?と思いつつも、大変勉強になりました。熊谷さん作にハズレなし!^^2018/10/23
冴子
42
なんて爽やかなんだろう。さすが熊谷さん! 政治がテーマの固い話かと思ったら、全てにパーフェクトととも思える岬の登場。色んな要素が入り交じって、うまく感想が書けないのだけれど、読後感の良い小説だった。憲法第9条改正について、考えるよい機会にもなった。2016/10/20
みのゆかパパ@ぼちぼち読んでます
36
憲法改正についての国民投票の実施が決まるなか、その機運を盛り上げるべく全国の高校生を巻き込んだ一大イベントを立ち上げた高校生たちの物語。一見すると堅苦しくなりそうなテーマではあるけれど、それをトラブルを乗り越えながらみんなで何かをつくりあげていく青春小説として読ませつつ、それでいて9条改正をめぐる論点もしっかりと織り込んでいるのだから恐れ入る。学者や政治家とは違う高校生ならではの憲法論議が描かれていればなお良しではあったが、憲法9条について考えるきっかけにはなってくれるはず。若い人にこそ読んでほしい一冊。2013/04/25
ち~
32
憲法第9条改正の是非を問う国民投票が行われることになり、対象である高校3年の岬と亮輔の奮闘を書いた青春小説。成績抜群で将来は総理大臣を公言する岬はとにかくパーフェクトすぎた…ソツなく大人に根回ししたり、自分の学校だけでなく、全国の高校を巻き込んだり、大掛かりな文化祭もほぼ1人で取りまとめたり、障害が発生してもサラッと解決。そんな岬に違和感しか感じられず、正直、あまり楽しむ事が出来なかった。ただ、憲法第9条について考えるキッカケとするにはとても良い作品だとは思いました。2016/08/21