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内容説明
世界恐慌、ドイツ・ハイパーインフレ、昭和恐慌、リーマン・ショック……。本書は歴史的検討に基づいて二つの悪夢、インフレとデフレの発生メカニズムを解明し、そのコントロール法を考える。インフレ目標政策とは何か? 1990年代以降の経済理論の新知見と長期化する日本デフレを踏まえて新章を書き下ろし。格好の経済学入門にして提言の書。(講談社学術文庫)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
isao_key
7
先月まで日銀副総裁であった著者が1990年8月に刊行の本を2012年4月に文庫化した。データは文庫化に合わせて加筆、修正を加えている。結果的に副総裁任期中に物価上昇2%の実現、デフレからの脱却、先進国並みの最低賃金への引き上げ、契約社員の正規雇用化など、目に見える成果は出ていないので、本書も学者の書いた理想論と言える。特に「日本が高度成長を続けられた要因のうち最も重要なものの一つは、世界貿易の拡大であった」という。だが昨日読んだアトキンソンさんの本では人口の激増とそれにともなう内需の拡大だと分析している。2018/04/14
Saiid al-Halawi
4
きっと分かりやすい本なんだろうけど経済とかムズすぎワカンナイ><2014/10/05
中年サラリーマン
3
数式を使ってすごくわかりやすく書かれている。経済学関連の本で久々にヒットかな。ただ、何度か読み直さないと咀嚼しきれないので折を見て読み返そう。2012/07/23
大道寺
2
買ってから8年ほど経ってようやく読んだ。Twitterのフォロワーたちがリフレがどうのこうのと言っているのを全く理解していないし理解する気もなかった私がなぜか2013年、前年に成立した第二次安倍内閣が提唱する「アベノミクス」を理解する第一歩と思って気まぐれに買って、それから積読として熟成を重ねてきた。もう長く続いた安倍政権もその次の菅政権も終わってしまった。(1/6)2021/10/23
y_u
2
日銀副総裁の岩田氏が上梓した「インフレとデフレ」に関する経済図書。日本を含む世界の経済史(1900年ころから)を踏まえて、物価の変動について理論的に説明している。特に、貨幣供給量とインフレ予想という観点から、現在の日本の物価状況と金融政策を説く。日本銀行は異次元の金融緩和を実行している中で、国債だけではなくETFなどのリスク資産を購入し、インフレ予想の引き上げに必死になっている。しかし、企業の経営者や雇用者は物価が上昇するとは思わず、賃上げの動きは鈍い。デフレからの脱却のチャンスはもう残り少ない。2017/12/31
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