検証財務省の近現代史 - 政治との闘い150年を読む

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検証財務省の近現代史 - 政治との闘い150年を読む

  • 著者名:倉山満
  • 価格 ¥628(本体¥571)
  • 光文社(2012/05発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784334036744

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内容説明

現在、日本を覆う「増税の空気」はいかにして形成されたのだろうか? 財務省は、前身の大蔵省以来、「戦後最強の官庁」として日本に君臨してきた。しかし、大蔵省ほど絶大な権力を持ちながらもこれまであまり注目されてこなかった組織はない。気鋭の憲政史家が大蔵省・財務省の歴史にメスを入れ、百五十年の伝統を検証しながら、知られざる政治との関係を描き出し、日本再生への道を綴った本邦初となる意欲作。

目次

第1章 大蔵省の誕生―財政の専門家とキャリア官僚制の起源(1873‐1923)<br/>第2章 日本の最強官庁へ―守護神・井上準之助の登場(1924‐1931)<br/>第3章 パンドラの箱―大蔵省史観の「異物」(1932‐1945)<br/>第4章 占領と復興―知力を尽くした戦いの歴史(1945‐1955)<br/>第5章 復興から高度経済成長へ―池田勇人のグランドデサイン(1955‐1965)<br/>第6章 三角大福、赤字国債、消費税―「無敵」大蔵省に忍び寄る悪夢(1965‐1982)<br/>第7章 失われた十年―政治家に振り回される大蔵省(1982‐1996)<br/>第8章 平成と未来の日本―財務省は「伝統」に目覚めるか(1997‐2011)

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

南北

49
きっかけは読友さんからのお勧めです。今や地球が滅亡しても消費税増税を叫ぶような人たちしかいないのではないかと疑いたくなるような人たちしか表に出てこない印象の財務省ですが、財務省の近現代史を知ることで、いつから「道を踏み外す(?)」ようになってしまったのかがわかります。どこぞの大学教授でも東日本大震災の時や今回のコロナ騒ぎ後に増税すべきなどと訳のわからないことを言う人たちがいるので、そういう人たちの思考パターンの一端が垣間見えてきました。財務省に人たちには是非この本を読んで「正気」に戻ってほしいと思います。2020/05/26

kawa

35
ことの真偽は判断できないがびっくりする記述が目白押し。戦前の二大政党である民政党と政友会の激しい対立・内紛により、世論が政治家に愛想をつかし、軍人の行動を支持、同時に政党政治家は選挙で当選するために、軍人以上に軍事冒険主義を煽った。英米等国際社会を敵にする結果をもたらした国際連盟の脱退は時の内田外相の強硬発言がきっかけ。中国大陸での戦争を最も反対したのは陸軍参謀本部、これを無理やり引きずり出したのが近衛首相と廣田外相。(コメントに続く)2019/11/18

ゲオルギオ・ハーン

29
『検証』もしていないし、近現代史として財務省の変化を解説したわけでもなく、財務省と政治家の駆け引きを調べて書いたわけもないタイトル詐欺の一冊。それではなんの本かというと著者の政治観、特定の政治家、財務省と中央銀行の感想を書いたエッセイというところ。通説や自説について調べたりインタビューすればいいものをしなかった理由はあとがきにあり、「私の能力の限界を超えている」「インタビューなどすると博士論文百本分以上になる」と書いている。言い訳が学生以下。鵜呑みにするのは危険。2022/09/15

出世八五郎

25
旧大蔵省には大蔵省史というものがあり、それを他文献と合わせ読み解き旧大蔵省=財務省の歴史を語る。本書を読むと昨今の財務省批判は誰かのディスインフォメーションと疑う。維新より財務省は健全財政を目指してきた。増税は政治家の求めたもので、増税という従来とは違う政策をするのは何故か。日銀は維新より独立した存在だと勘違いしていましたが、2000年代初頭に独立色が強くなる。日銀が財務省から分離することで独自政策ができなくなった。日本を救うには日銀法再改正と財金再統合との主張。金融緩和しない事に中国が絡んでいる可能性。2014/10/17

KAN

14
倉山氏の最新刊「検証・検察庁の~」を購入しようとして本屋に行ったらまだ並んでおらず、こちらを代わりに購入。ちょうど森友問題でクローズアップされている財務省の話だったのでタイムリーだったと思う。30年以上前に読んだ「男子の本懐」や「小説・日本銀行」は濱口雄幸と井上準之助、日銀総裁のイメージがずっと正当なものだと思ってきたけど、一方的な見方でしかなかったことがよく分かったように思う。もうひとつ「インフレ」=悪、の単純なイメージ操作から抜け出す必要がある、と思うようになった。2018/03/18

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