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内容説明
平安とは名ばかりの時代が、すぎさろうとしていた。武士として力をのばす平清盛と、平家をたおそうとする院(後白河法皇)。それぞれから仕事をうけた蠱毒使いの虫頭は、究極の毒をつくることをもくろむが…。小学高学年から読める歴史怪奇ファンタジー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マツユキ
11
猫と犬が揃っているのは珍しい。特別な猫と人間の間に生まれた猫の一族の娘、夜斗は、急死した幼馴染に会うため、〈呼び返しの祠〉に向かう途中、何者かに攫われ…。平清盛の時代を舞台にしたファンタジー。歴史の裏側で、蠱毒なんておぞましいことが…。蠱毒使いの弟子の少年に、夜斗を救った者の正体、夜斗が見る夢の謎。あっさり読み終わってしまいましたが、何者にも縛られない生き方を3人で見つけたのが素晴らしい。尾長が好きだなあ。続編が読みたいような、このまま幸せに暮らしてほしいような、複雑な気持ちです。中川学さんの絵も素敵。2022/03/04
ちぃ
10
作者はいわゆる天才の一人で本作もストーリー性やネーミングセンスに光るものが見られます。反面で残酷な表現が見られ作者は発想に優れているもののこの本は児童書として扱いが難しいと感じました。作者は1983年生まれでこの世代が受けた打撃の大きさと同時に文芸の粋を伺わせる感じが致しました。2022/11/19
深青
6
面白かった!絵に惹かれて、手にとったんだけど…もうドキドキしてあっという間に読んじゃった。まず、設定が良いですなぁ。猫耳さんと犬神さんと毒を飲むしかなかった少年。それぞれのキャラが魅力的で、3人でいいあじだしてる。ストーリーの方も、どうなるの?のドキドキあり、切なさあり、キュンあり。楽しませてもらいました。ですが、今回一番ツボだったのは「尾長」さん。愛しい子まっしぐらで、傷つける奴にはとことこんドSなんて…悶えた(笑)2013/05/20
しおり
5
命を奪い奪われ、毒をもって毒を制し、恩が仇に化けるヘビーな展開と爽やかな後味がとっても好み。大狗の性別が逆だったら少女漫画っぽい展開もあっただろうけど設定上仕方ないか、残念なようなそうでないような不思議な気分。タイトルにあるわりに後半存在感薄いような…。三津丸かわいい。愛おしい。2013/06/09
バジルの葉っぱ
3
清盛や後白河院の名前もでてくるので歴史物語かと思いきや、呪術妖魔系のファンタジーでした。児童書にしてはちょっとグロテスクなシーンが多くて気になりました。血やら、首を切り落とすだの目玉をくりぬくだの、あと夜斗が化け蜘蛛を攻撃するシーンの描写とか。読んでてあまり気持ち良くはなかったなぁ。あと虫頭が敵対している者の両方に取り入り見返りに金を要求するところなども子どもにはどうかなと。 2012/06/03