内容説明
当代一流の歴史家が、研究の途上に興味を持ち、長年追い続けて結論を得た、珠玉の昭和史秘話10編を収録した読み応えある一冊。
【著者紹介】
歴史家、元日本大学法学部教授、法学博士
目次
第1章 玉砕の島ペリリューの女兵伝説
第2章 「炎のランナー」たちの勝利と失速
第3章 インパール戦・山守大尉、私の突撃
第4章 司馬遼太郎と戦車
第5章 作家・堀辰雄の周辺
第6章 秘密兵器・「チビ」弾の喜劇風生涯
第7章 ベトナム残留日本兵の春秋
第8章 ディエゴスアレスの月
第9章 毛沢東暗殺未遂事件の怪
第10章 スマランのオランダ人慰安婦たち
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
讃壽鐵朗
2
よく調べたものだと感心2019/12/21
CTC
1
雑誌発表の10編だが、価値ある一書。マダガスカルを特殊潜航艇で襲い、戦艦を大破させた秋枝中尉らの話などは、知る人は知る話だが、『永遠のゼロ』のような作り事で感動する位ならば、是非読んで欲しいと思う。本書のハイライトは司馬遼太郎「神話」の章だ。「轢き殺して行け」の話は私も大本営参謀のお粗末さを象徴する話、と随分人に話してしまったんだけどなぁ。。それからノモンハンの小説が頓挫した理由のひとつに、主人公にと目した男性に絶交される(確かに瀬島龍三と笑って対談する輩に昭和史語る資格なんてないな)事件があったとは。。2014/06/01
あにき
1
日本軍には女性兵士は存在しなかったはずなのだが、玉砕の島で戦った女兵士がいる…その謎を時間をかけ丹念に調べた話、世に司馬史観と言われるものの誤謬、中・越残留日本人の戦後、日本海軍によるマダガスカルの戦い、「炎のランナー」と日本の関わりなど興味深いテーマを時間をかけ丹念に調べあげている。堀辰雄の話がネックとなり積ん読になっていたのだが、ジブリの映画を好機として読了。オランダ人慰安婦の話もあり一読する必要がある。2013/08/14
鈴木貴博
0
昭和史の十の秘話を追う。ペリリューの女戦士伝説、インパール戦・山守大尉の突撃、司馬遼太郎の軍隊経験と「轢き殺してゆけ」伝説を巡る話、ベトナム残留日本兵の逸話、マダガスカルのディエゴスアレスでの特殊潜航艇攻撃、「毛沢東暗殺未遂事件」で処刑された日本人と事件の真相等々。大きな歴史の流れの中で、先人たち辿った様々な運命に粛然と襟を正す。2017/12/02
ottohseijin
0
司馬遼太郎ぇ2016/03/01