3・11複合被災

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3・11複合被災

  • 著者名:外岡秀俊
  • 価格 ¥946(本体¥860)
  • 岩波書店(2012/03発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784004313557

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

325
著者の外岡秀俊氏はフリーのジャーナリスト。本書が書かれたのは被災の1年後。「忘れないこと、いつまでも記憶し続けることが何よりも大切」との強い思いからである。徹底した取材に基づいたこのドキュメンタリーは、幸いにも岩波新書の1冊として残されることになったので、かなり長い期間読み継がれるだろう。地震と大津波、原発被災、そして再生への第一歩と、いずれもきわめて貴重な記録である。そして、被災は今も終わっていない。ことに原発事故がもたらしたそれはまだまだこれからも被災者を苦しめ続けるのである。2023/03/19

slowlifer

24
教訓とすべき反省点は多々あると思う。放射線の飛散状況の公表の致命的な遅れ。放射線は特定方面を中心に飛散したが、飛散状況にそぐわず、避難区域を同心円状で設定したこと。「低線量被爆」「内部被爆」のリスクを考慮せず、「空間放射線量」のみで危難基準を決めたこと。被災者より、安全性の国内外へのアピールを重要視し幕引きを急いだ政権。避難経路、学校、食料への対応など、被爆時のリスクを想定せず原発を作ったこと。個人的には、制御することができず、かつ地震国の日本において、原発はNGだと思っている。2019/01/26

風に吹かれて

20
2012年3月刊。  3.11後、支援物資を届けながら現地に入る。被災者や多くの様々な分野の人々への取材を行い膨大な検証記録などを読み解き課題を明らかにする。  大地震と大津波による被害。史上最悪の原発事故。2021年の中高校生が3.11を知るために読む本として構想された本書。それ以外の年代にとっても貴重な本だ。読んでいると改めて当時の事が生々しくよみがえる。原発がどうなっているのか知らされず不安を煽られた。メルトダウンの事実は5月になってから公表された。 →2022/03/30

タカヒロ

17
8月に東北へ旅行に行くために買った本ですがやっと読み終えました。東日本大震災は地震、津波、原発事故などが同時に発生した複合事故であり、4年が経過していますが現場を訪れたこともあって前より少しイメージを持つことができたように思います。行政側は正しい情報を素早く、分かりやすく発信しすること。また、事故が起きたときにそれが正しく行える制度を作ることが大切なのだと学びました。2015/11/10

壱萬弐仟縁

16
避難行動の実態 の項目(40頁~)。直後、用事後、切迫、といろいろな状況での避難。切迫避難は九死に一生を得るケースのようだ。警報に加え、普段からの地域住民との声掛けが逃げ切れる条件と思える。また、二葉病院の切迫避難の事例は、驚きもだが、憤りというのか、なんでこんな酷い目に遭うのか、と思わされる(第5章)。やって来ない救援 の項目(133頁~)。点滴や痰の吸入しないと厳しい患者もいる最中である。避難途中で亡くなっていく人もおられた。水素爆発で、緊急避難しなければ被爆するときもあった。目を背けてはいけない事。2013/08/01

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