- ホーム
- > 電子書籍
- > 趣味・生活(スポーツ/アウトドア)
内容説明
千日回峰行10回分、それも連続して登るという途方もない挑戦。
山行で得た洞察と達観、いっぽうで人間的な素顔、そしてその目的は?
「信念なき時代」に問う、過剰なまでに強靭な意志をもった老爺の記録。
目次
第1章 九千日達成
第2章 週末登山時代
第3章 生い立ちと家族
第4章 一万日へ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
散歩いぬ
5
定年時から連続登山一万日の目標に向かい、日帰り登山を25年以上続けた老人。ひき逃げに合おうが妻が入院しようが休む日はない。山登りが一の大事。偉人にして奇人。澁澤龍彦の言う自然に身を任せた快楽主義者とはこういう人のことだろう。「全ての幸福は苦しみの固い皮に包まれたうまい餅である。あまい幸福を味あわんとすれば、苦しみの厚さを突き破ることだ。苦しみのない苦しみをふみこさぬしあわせはどこにもないと覚悟すべし。」つづく2012/09/18
Yuko
4
何故登るのか?そこに山があるから?86歳まで登り続けて、富士山登頂368回。総登山回数は1万1951回。山の天気の急変に晒され、真空突風になぎ飛ばされ、雪山に足を滑らせ転げ落ちたことなど、27年間どれだけの命の危険を冒して山と向き合ってきたのだろう。気の遠くなるような数字が並んでいることだけでも驚愕だが、その一回一回の山登りはすべて一期一会だったのだと気づかされた。命を懸けて登り続けた不屈の精神力とそれを支えた家族の物語。本著は1万日連続が達成されていたらその日になったという日を奥付発行日として刊行。 2018/08/28
Gin
3
「地球上の生物中、死に方の下手なのは人間。生き方も下手とちゃうか。一円なしで立派に生きる野生生物に比べ、金なしでピチピチ生きられる人間は皆無。人間以外の生物はすべてがそうである。一円なしでそして自然に死んでゆくのに、病み、苦しみ、悩みで死ぬしかでけん人は全生物が笑ってるはずや」「捨てるだけ強くなる。得られる。自由になれる。捨てただけ強くなる」 その通りよなぁ。2014/09/18
かず
2
昼、山に登りに行くと、いつも東浦さんの姿を見かけていました。最近、姿を見ないなと気になっていましたら、この本でお亡くなりになっていたことを知り、ショックでした。本に書かれている様にいつも登山道を整備されている姿が印象的でした。挨拶程度しか言葉を交わせなかったのは、今になってみると、非常に残念です。もっとお話をさせてもらいたかった。2012/06/21
ひかりパパ
2
山屋の一人として、一万日連続で山を登り続ける信念に驚く。アルプスやヒマラヤなどの高度のある山を登るという困難さとは異質で、家の近くの低山を毎日登り続けることは、別の困難を伴うので、常人にはできることではない。日記の文体がユニークで、面白い。2012/06/20