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内容説明
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漱石も鴎外も太宰も、恋をしたから文学できた。日本文学史上にかがやく文豪たちの恋バナが切ない系オムニバスコミックになりました。文豪たちの恋愛相関図や話の背景、また、その後の作品への影響なども解説。文学入門にもオススメ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひめありす@灯れ松明の火
43
現代のsingerが自分の失恋や体験をlylicにしたりするのと同じで、文豪達も自分の恋愛を物語に昇華する。それも、感性の強い人達だからなおさら強く、激しく純粋な、一途な愛で。だからこそ私は物語が好き。だって、自分の言葉よりもずっと素直に雄弁に、私の気持ちを伝えてくれるから。だから、私は物語を書くよ。そう言っている気がします。一番のお気に入りはやっぱり、いろいろお世話になった藤村先生でしょうか。ちょっとだけ別れ際に優しい、まるで散る直前にやっと真っ赤に染まる、紅葉の様な人でした。あと漱石先生。胃が痛いよ。2012/07/16
♡
37
「ひとりの女である前に私は貴方の妻です」印象に残っている一文です。昔も今も男女関係のもつれはあるあるで、文豪は曲者ばかりで飽きることなく読めて、その人間臭さが親しみを感じさせます。こんな経験や価値観があるからこそ文学の代表作が生まれたなら、仕方がないし、ありがたい。文豪の代表作を読むきっかけになり、まさに、「恋から文学が生まれた」2022/11/17
たまきら
35
きゅんきゅんというよりも演歌っぽいかなあ。その理由はたぶん、視点の多くが男性作家による女性視点の考察しかないから。男性の恋にあまりきゅんきゅんという形容詞はない気がする。滑稽だったり、おどろおどろしかったり。こんなトラウマものの小説ばっかり読んでいたら、まともな恋愛は難しいよなあ…。娘さんはパラ見。2022/12/12
lonesome
28
文豪たちの有名なエピソードから初めて知る恋愛模様まで、こう言っては不謹慎かもしれないけれど、大変面白く読んだ。人間、愛なくして生きられないだろう。作品が生まれた背後にどんな恋があったのか、それを知ることで俄然作家と作品に興味が沸いた。夏目漱石と芥川龍之介は特に意外で、それを踏まえて彼らの作品を読むとまた違うものが見えてくると思う。2013/11/10
dolce vita
18
10人の文豪の恋。こういう紹介をされると、ティーンが日本文学を読むきっかけにもなるのかと思う。今の作家さんにはあまり見られない(知られてないだけなのかもしれないけど)くらいの破天荒さと奔放さをもつ人が多いなと改めて思う。強烈な個性と現実との折り合いの中で正気を保つことが難しかった人たち。レモン哀歌も智恵子の絵も好きなんだけど、高村光太郎がすごく普通な感じがして、逆に中原中也の恋や性格はちっとも知らなくて驚いた。2019/11/25