内容説明
テニスコートで、ナイフで刺された男の死体が発見された。コートには内側から鍵が掛かり、周囲には高さ4メートルの金網が。犯人が内側から鍵をかけ、わざわざ金網をよじのぼって逃げた!? そんなバカな(^_^; 不可解な事件の真相を、名探偵・十川一人(とがわかずひと)が鮮やかに解明する(表題作)。謎解きの楽しさとゆる~いユーモアがたっぷり詰め込まれた、デビュー作を含む初期傑作5編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夢追人009
162
ユーモア本格派の実力作家・東川さんの安楽椅子探偵譚を満喫できる初期傑作集。本書では標準語を話す名探偵と岡山弁を話すワトスン役の掛け合い漫才的なやり取りが愉快で、黒川博行さんの大阪弁語りの作品に匹敵する楽しさでしたね。『中途半端な密室』はマンガみたいな軽いノリの仕掛けにニヤリ。『南の島の殺人』S島とは何処なのか?『竹と死体と』は自然の驚異に感嘆!『十年の密室・十分の消失』は大胆な建物消失トリックの見事さと哀感漂う好編。『有馬記念の冒険』は巧緻なアリバイ・トリックに脱帽!ミステリの技巧に大満足の一冊でしたね。2018/10/16
ダイ@2019.11.2~一時休止
136
デビュー前後の短編集。東川さんらしい読みやすさで面白かった。十年の密室がイイ。2013/08/15
gonta19
130
2012/2/15 Amazonより届く。 2024/4/9〜4/10 2年ぶりの東川作品は、安楽椅子探偵と密室をテーマとした短編集。 解説によると、表題作は東川さんのデビュー作品らしい。のちの東川作品の特徴がよく現れた作品集であった。2024/04/10
takaC
130
予想外に面白かった。ミキオのボケっぷりもなかなかよろしい。2012/06/08
山犬
116
東川篤哉さんらしいミステリー小説。中のいい二人が巷でおきた事件をあれこれ推理するのが基本の流れで進みます。どの事件もそんなバカなと思わせてくれる事件でした。2017/10/15