ちくま新書<br> 分析哲学講義

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ちくま新書
分析哲学講義

  • 著者名:青山拓央【著】
  • 価格 ¥935(本体¥850)
  • 筑摩書房(2014/04発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784480066466

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内容説明

フレーゲとラッセルの論理学研究に始まり、クワイン、ウィトゲンシュタインらの活躍を経て、現在では哲学の全領域に浸透した分析哲学。言語や概念の分析を通じて世界を捉えるその手法は幅広い。哲学史上の優れた議論を素材に、その先を自ら考えるための一冊。「道具」としての分析哲学を伝える、珠玉の入門講義。

目次

講義1 分析哲学とは何か
講義2 意味はどこにあるのか
講義3 名前と述語
講義4 文脈原理と全体論
講義5 意味はどこに行ったか
講義6 二つの自然と、意味の貨幣
講義7 可能世界と形而上学
講義8 心の哲学の眺望
講義9 時間と自由

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

へくとぱすかる

39
概説・入門書(けど難しい)なので、ほぼこれまでの学説紹介と、その補足であり、そのためかえって読むのに時間がかかった。ラストの講義8は、さすがに「タイムトラベルの哲学」の著者だけあって、自論を展開させて非常に読みやすかった。現在、「今」の存在に不利な学説が多いらしいが、もしマクタガートの言う、C系列(B系列でさえ)のような状態を信ずるならば、私たちの基本的信念が維持できなくなるとは、ぞっとする話だ。2017/03/20

ころこ

21
本書が入門書と言えるかどうか怪しいですが、講義6で著者が述べている様に、そもそも講師に本書の各問題に対する興味や探究心が無いと相手に伝わらないと同様に、読者が本書の各問題に対し、予め類似の疑問を持っていないと厳しいかも知れません。講義2では、『全ては言葉だ』という人文系のひとに対し、美術系のひとが『絵をイメージすることで、言葉を使わないで表現できるのではないか』と言います。この答えは、イメージもある意味を汲み取るために解釈をしている。イメージの解釈が言葉と言えるのだ、というものです。講義3では、固有名とは2018/01/24

佐島楓

19
簡単な例を駆使して説明してくれるので理解しやすかった。幼い頃から抱いていた形や言葉にならない疑問がだいぶ説明されていて嬉しかった。「今」っていつのことなんだろうとか、本当に私以外の人も同じ世界を見ているのかな? のような。こういう細かいところから哲学が始まること、それがわかってきたのは大きい。ようやくウィトゲンシュタインの本質にも触れられた。2012/02/25

白義

18
言語の働きを手がかりにした分析から、やがてSFチックな形而上学の世界にまで至る分析哲学の世界を、一から広く濃密に解説。類書の中でも一段分かりやすい優れた一冊。クワインのホーリズム、ウィトゲンシュタインの意味使用説から、だんだん哲学や科学の更なる基盤となっている原初的自然に迫るところは白眉。クリプキの固定指示子、経験と必然性を巡る議論は、何かクリプキの考えに穴がありそうなんだけどまだ掴めない。文献紹介も丁寧で早く原典に進みたくなる2013/07/24

月をみるもの

15
なるほどって感じ 「分析哲学の浸透と拡散に、文学史における SFのそれと似たものを感じます。つまり、そこで使われている概念装置が分野全体に十分に行きわたったため、その出自がもはや意識されなくなっている──そのぶんジャンルとしての勢いは落ちている──わけです。」2023/08/10

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