内容説明
東北は過去に幾度となく天災、人災によって危機を味わってきた歴史をもつ。征夷大将軍・坂上田村麻呂の征戦以来、中央政府との対決につねに負けてきた「五戦五敗」の歴史という人もいる。だが、……必ず東北は立ち上がることができる。その証拠を歴史で示すのが本書のいちばんの目的だ。
目次
はじめに 「五戦五敗」の歴史を超えて
第1章 刻まれた第一歩
第2章 蝦夷vs.ヤマト
第3章 貞観地震と火山噴火
第4章 前九年・後三年の役
第5章 黄金の平泉
第6章 武士たちの新天地
第7章 独眼竜の時代
第8章 戊辰戦争
むすびに われらみな「東北人」
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ちゅーとろ
2
高度経済成長(古い!)のころでも中学生の集団就職や方言のため、東北を見下しているような感じがあった。本書は東北に記者として勤務した著者が、中央から攻め続けられる東北の苦難の歴史を地元の研究を参照しなからまとめたものだ。安倍氏・清原氏・平泉藤原氏も伊達政宗も東北豪族というより他地域から移り住んで東北に勢力を伸ばした一族だがその後に中央の勢力と戦うことになる(そして負ける)のが興味深い。現代でも原発建設で中央政府から金をもらい従属する状況がどうも悲しく思える。2018/03/25
三上 直樹
1
東日本大震災の後に、東北に数年の勤務経験を持つ筆者が、2万年の歴史をひもといて、大きな敗北をたどりながら、そこから必ず立ち上がってきた不屈の精神を記した一冊。これをもって著者が東北人と名乗るのは自由ですが、弘前藩が太平洋側といった明らかな誤りがあるだけに、これで東北魂に火をつけるのは難があると思います。2017/05/24
たかむら
0
東北の歴史を古代から明治維新までを紹介したくれる。中央政府(朝廷)から虐げれ、俘囚として扱われた歴史や平泉の黄金文化など、栄枯盛衰が激しい。 個人的には、あまり日本史や歴史小説などでは扱われない前九年・後三年の役の顛末に興味が湧いた。戊辰戦争についても、薩長による会津・庄内に対する私怨をはらすためのものだったという意見は、非常に分かりやすく納得がいくものだった。2013/08/13
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