内容説明
誰もが楽しめるエンターテインメント、マジック。マジシャンは、人間の認知機能の盲点をついた巧妙なテクニックによって観客を魅了する。観客がそうとは気づかぬうちに注意を誘導し、ときには行動さえコントロールするのだ。その背後にある人間の認知機能の特性とはいかなるものか。本書では、認知機能のうちでもとくに「注意」の働きに焦点を当てマジックと関連づけながら、人の認知システムの不思議が満載されたステージを披露する。
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目次
第1章 マジックと人間の認知機能
第2章 注意が働かないということ―脳損傷にともなう注意の障害
第3章 注意のスポットライト
第4章 ミスディレクションと注意のコントロール
第5章 視覚探索と注意のスポットライト
第6章 不注意のメカニズム
第7章 変化に対する気づき―シーンの認識と注意、意識
第8章 マジシャンは観客の行動をどうコントロールするか
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
kenitirokikuti
6
図書館にて。マジック(手品)の話はまくらであって、副題の「注意(attention)」の認知心理学が正しい内容である。行動経済学を導いたダニエル・カーネマンにはこの方面の仕事もあり、「資源」という考えを導入している。我々は周囲が騒々しすぎても気が散るが、過剰な静寂も逆に落ち着かないものだ。認識力のリソースが余りすぎると、勝手に動いてしまうのだ(寝床で目が冴えて眠れないって現象に関係あるかも)▲2021/02/28
Satoshi Akatsuki
5
【人は永遠に探索を続け、注意を向け、記憶し、想起し続ける】入門書と言うには難しく、専門書と言うには物足りない、マジックの本ではない認知心理学の本。無意識に人間の脳が行っている事を『知る事』により、エラーは防ぐことが出来る。覚えている、注意して行った、と自信満々に言う人ほど信用できない。何故なら人の脳がいかにいい加減なものなのかを知らないから。自分がどれくらい『覚えていられる』のか『注意深くなれる』のかの限界を知ると、その限界を超えそうな時にどう対処するのかを考えるようになる。まずは『知る事』から始めよう。2016/05/04
tkokon
3
【ふむふむ】 ○「注意」は一点にしかフォーカスできない。 ○注意の範囲を広げようとすると注意も散漫になる。 ○注意は意識的に向けるものと無意識的に向いてしまうものの2種類ある。 ○何かに注意していて何かを発見すると、その瞬間一瞬注意が緩み、注意力が減退して他のことに気付かなくなる「注意の瞬き」という現象が起こる。 マジックはこうした注意の癖をうまく使って成立しているのだな。2012/11/21
takao
2
ふむ2023/08/05
flcdd
2
読みやすい♪(*^^)o∀*∀o(^^*)♪注意を勉強する人は読んだ方がいいです(=´∀`)人(´∀`=)2013/08/11




